日曜日(2020年3月22日)、かぎろひ歴史探訪「役行者の息吹を追う」(平群町/千光寺コース)に参加した。お天気に恵まれ、春の陽気のなか7kmを気持ちよく歩いてきた。おかげで、新型コロナ騒動による運動不足を一挙に解消できた。
帰りの電車の中で、このコースに参加されたYさんから「ノーベル賞学者の山中伸弥教授が、新型コロナウイルスに関するホームページを立ち上げておられます。正確な情報が出ていますので、とても参考になりますよ」という話を聞いた。帰宅して早速検索してみると、「山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信」というサイトが見つかった。トップページには、
新型コロナウイルスとの闘いは短距離走ではなくマラソンです。1年は続く可能性のある長いマラソンです。日本は2月末の安倍首相の号令により一斉にスタートダッシュを切りました。これまでのところ感染の爆発的な広がりは起こっていないようです。しかし、疲れたり油断して止まってしまうと、感染が一気に広がり、医療崩壊や社会混乱が生じる恐れがあります。
一人一人が、それぞれの家庭や仕事の状況に応じたペースで走り続ける必要があります。国民の賢い判断が求められています。この情報発信が、皆様の判断基準として少しでも役立つことを願っています。なお本活動は個人の責任で行っており、京都大学やiPS細胞研究所は関与しておりません。
このHPでは、「新型コロナウイルスとは」「エビデンスの強さごとに見る新型コロナウイルス」「論文から見る新型コロナウイルス」「データから見る新型コロナウイルス」「動画で見る新型コロナウイルス」「報道から見る新型コロナウイルス」というジャンルに分け、それぞれ分かりやすく、詳しく紹介されている。朝日新聞(3/22付)にも《山中教授「闘いは長いマラソン」新型コロナのHP開設 情報発信》という記事が出ていた。全文を紹介すると、
2012年にノーベル医学生理学賞を受賞した京都大の山中伸弥教授が、新型コロナウイルスの情報を個人で発信するホームページを開設した。山中さんは19日、朝日新聞の取材に「iPS細胞も大切だが、目の前にある大きな脅威に、医学研究者として貢献したい。iPS細胞の活用には時間がかかるので、今すぐできる正しい情報発信をしたい」などと語った。
山中さんは13日にホームページ(https://www.covid19-yamanaka.com)を公開した。新型コロナウイルスとの闘いを「短距離走ではなく、1年は続く可能性のある長いマラソン」と表現。「疲れたり油断して止まってしまうと、感染が一気に広がり、医療崩壊や社会混乱が生じます。一人一人が、それぞれの家庭や仕事の状況に応じたペースで走り続ける必要があります」などとメッセージを記した。新型コロナウイルスについての研究論文や報道、データなどを分析し、科学的な強い根拠がある情報と、根拠が不十分な情報をランク分けしてまとめている。
山中さんはもともと整形外科医だったが、幹細胞の研究を始め、06年にマウスで、07年にヒトでiPS細胞を作製した。山中さんは取材で、ホームページを開設した理由について「僕は感染症の専門家ではないが、論文を読んで解釈し全体像をみることはできると思っている。それぞれの人が自分で判断してちょっとずつ我慢するため、できる範囲で正確にコロナウイルスの情報を理解してもらいたい」と話した。
ホームページでは、第92回選抜高校野球大会が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止になったことにも言及。「もし世の中に高校生しかいなかったら、高校野球も他の競技も中止になっていないと思う。高校生は新型コロナウイルスに感染してもほとんどの場合、風邪程度の症状しか出ません。中止は選手の安全はもちろん、周囲の高齢者を守り、感染者が急増して医療や社会が破綻(はたん)するのを防ぐため」と解説している。
山中さんはiPS細胞の研究拠点がある米サンフランシスコのグラッドストーン研究所にも研究室を持っているが、現在は新型コロナウイルスの影響で立ち入りが制限され、研究はほぼ止まっている状況だという。一方、日本は米国に比べて街に出歩く人が多く、「危険な状況だと思う」と話した。(後藤一也、合田禄)
山中教授のHPの「PROFILE」には《幹細胞の研究者です。感染症や公衆衛生の専門家ではありません。しかし甲子園の中止が決まった時の高校生の立派な対応をみて、心が震えました。新型コロナウイルスに対して、医学研究者として出来る貢献を少しでもしたいと思います。》とあった。1年は続く可能性のあるこの国難、決して油断せず、粘り強く対処してまいりましょう!
ただ、元々お仕事で責任がある立場ですべき事ではなく信念を伴いその理由も明確に説明されまた専門性もある立場できちんと情報を送ってくれる本物が現れてきましたよね。
一般的に多いのが個別にまた会員のみに商売にする事ですが、そうではなく信念を持ちその方の持った知識を惜しみなく循環させてくれるそんな専門家はその後も信頼もまたその尊敬も集まるはずです。また助けられたからまた誰かを助けられる循環になる。
また日本では組織になるとそうした信念が達成されない事も多いのですが、海外ではそれが大事でありまた応援すべき事だと考えれば組織も応援してくれるはずです。
一番大事なのは、命でありそれを護るには一般人は専門家の意見をダイレクトに知らないといけないと思います。仲介があると解釈でも変化しがちです。
正しいありのままを専門家が信念を持って個人で行動してくれる事は本当にありがたいですよね。
東京は空の玄関口、すべき事をしてマラソン続けていきますね。
> ありがたいですね。私もニュースで一度聞き嬉しく思いました。
山中教授という人は、本当にスゴイ人だなと改めて感じました。木曜日(3/26)には、こんな呼びかけもされていました。
「皆さんにお願いがあります。今年のお花見は、人混みは避け、近くで咲いている桜の周りを散歩するだけにしてください」「新型コロナウイルスはすぐそこにいるかもしれません。感染すると、自分は症状が出なくても、周囲に広がって、リスクの高い方には生命の脅威となります」「桜は来年も必ず帰ってきます。もし人の命が奪われたら、二度と帰ってきません。1人1人が油断せず、万全の対策を取って頂きますよう、お願いいたします」。