tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

環境フェスティバル

2006年03月19日 | 日々是雑感
「第3回奈良県“暮らし”と“環境”フェスティバル」(3/18~19)を見てきた。環境保全に努める企業、学校、団体がそれぞれの環境活動を紹介する催しで、この日(3/18)には宮川花子さんの講演会やパネルディスカッションも催された。※同フェスティバルのサイト
http://www.nara-shimbun.com/special/ecolife/index.shtml

屋外では、地元の野菜など農産品の即売や人力で動く「ベロタクシー」の試乗会もあった。あいにくの雨とあって、この日の来場者は約2千人にとどまったが、屋内では様々なブースに人が集まっていた。

写真は地元銀行が催す「環境すごろくゲーム大会」。約5m四方の巨大ゲーム盤に「歯を磨いているときは水を止めよう」「地球にやさしいことを1つ上げてみよう」などのメッセージが書かれている。賞品も昔懐かしい竹とんぼや紙風船とあって、親子連れの参加者などで賑わっていた。

奈良は自然と歴史・文化に恵まれた県だが、環境保全への取り組みはあまり熱心とは言えない。大和川は相変わらず汚染ワースト河川(全国の1級河川中)だし、企業などのISO14001(環境ISO)の認証取得も低調だ。

このような催しで、小さな子供さんからお年寄りまで環境保全の意識が高まれば、奈良の美しい環境も安泰なのだが。
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奈良公園の馬酔木

2006年03月18日 | 日々是雑感
今日(3/18)の奈良盆地は、あいにくの雨となった。土曜日なので、見頃を迎えた梅などを求め、家族連れが行楽に繰り出す時期なのだが、残念だった。

たいてい今頃は、筍(タケノコ)梅雨とか菜種梅雨とか言われ、雨の多い時節ではある。18日15時現在の天気図を見ても、九州にいる低気圧が北上しつつあり、明日以降は東~北日本で大荒れになりそうな雲行きだ。

さて写真は、今日の雨そぼ降る中、奈良公園周辺で見つけた馬酔木(アシビorアセビ)だ。馬酔木は奈良公園にやたら多い。理由は簡単で、鹿が食べないからだ。何しろ煎じた汁が殺虫剤として使われたほど毒性が強いのだ。

可憐な馬酔木の花は万葉集にもよく詠まれているが、有名なのが謀反の罪で殺された大津皇子の姉・大来皇女(おおくのひめみこ)の悲しい歌だ。

「磯の上に生(お)ふる馬酔木を手折(たを)らめど見すべき君がありと言はなくに」
(馬酔木がきれいに咲いているので、皇子に見せてあげようと思ったのに、あなたはもういないんですね)

馬酔木は造花のようにカサカサした花なのだが、雨に打たれるとしっとりと潤い、ミニ“スズラン”のような趣になる。これもまた風情があって良いものだ。
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同時進行!平城遷都1300年(4)

2006年03月15日 | 平城遷都1300年祭
今回は遷都1300年に向けて出てきた県下の動き、特にホテル誘致にからむ論議などを紹介する。

2/20、県は06年度当初予算案を発表した。これを報じた読売新聞の見出しは「遷都1300年へ観光重点」(2/21付)。「記念イベントに向け、関連事業に計6億8200万円を計上。外国人や滞在型の観光客の誘致策など、観光戦略に力を入れた編成となった」。

2/26日付の奈良新聞は、県の「泊まる奈良推進事業」に盛り込まれた「宿泊施設への優遇税制」などを紹介した。客室30室以上、収容人員100人以上などの条件を満たした施設の新設に対し、事業税や不動産税を減免するというもので、最大で4億円の減税が可能となる。県の事業には、このほか「宿泊施設リニューアル資金」融資枠の創設や、農家での体験宿泊の支援策などもあり、至れり尽くせりだ。

奈良市も重い腰を上げた。「バブル崩壊で百貨店誘致が失敗したJR奈良駅西口の土地に、奈良市が新たに大型都市ホテルを誘致する方針を固めた」(3/8付 産経新聞)。この隣地には奈良市の公共ホール「なら100年会館」もあり「大型の会議などを開催するコンベンション機能を高めるねらいもある」という。誘致のための優遇措置も検討する。そのためにも市は「4月から文化観光室を新設」する(3/9付 朝日新聞)。

さらに市は、新しい祭りを企画した。題して「平城(なら)遷都祭」。「平城宮跡内を淡い灯りと花で彩る新しい祭りを4月27日から4日間、開催する方針」(3/10 産経新聞)だそうだ。市観光課は「平城宮跡ほどスケールが大きい古代の復原建造物があるところは、ほかにはない。歴史ファンに喜んでもらえる祭りにし、観光客を増やしたい」とコメントした。

さて、ここで皆さんにクイズを出そう。奈良県内の宿泊施設(旅館やホテル)数や客室数は、全国ランクで何番目?

答は、施設数は47都道府県中46位(ブービー)、客室数は堂々最下位の47位だ。なぜこんな惨状に成り下がったのだろうか。

私の記憶に残るのは、「ホテルフジタ奈良」オープン時の、激しい反対合戦だ。修学旅行生用の旅館は宿泊客の減少で経営が苦しく、本格的な都市ホテルの進出には強い拒絶反応があった。わかくさ国体(1984年)の前年にオープンした同ホテルは結局、当初計画から1階分カットされ客室数もほぼ半減、という厳しい条件付きで、やっと進出が受け入れられたのだ。

しかし今は、かつて50軒近くあった修学旅行生向けの旅館で生き残っているのは、わずか数軒。この年明けにも1軒廃業したばかりだ。宿泊地として奈良を選んでもらうため「いろんな宿泊施設をたくさん用意し、好みに合わせて決めてもらおう」という思考パターンにならない。とにかくお客の奪い合い、ゼロサムゲームの発想なのだ。だからますます観光客は奈良に泊まらない、という悪循環だ。

ところが21世紀の今日になっても、またぞろ反対意見が出てきた。「市が打ち出した大型ホテル誘致構想で、反対の立場を表明している市旅館ホテル組合は13日、市内で会合を開き、近く藤原市長ら幹部に会い、事情説明を求めることを決めた」(3/14付 産経新聞)。「同組合は構想が明るみに出た直後から『パイの取り合いになり、死活問題』と反発。急遽、役員がこの日集まって対応を協議した」そうだ。

これに関しては、「市旅館ホテル組合が近く市に説明を求めることについて、藤原市長は『よく協議したい』と述べた」(3/15付 産経新聞)。また市長は、誘致したいホテルの規模は「高さ40㍍、延べ床面積約4万平方㍍まで可能」と語った。つまり10階程度のホテルで、隣接するホテル日航奈良(=奈良の厳しい高さ制限のため10階までに抑えられた)と同じだ。

やれやれ、この論議「コップの中の嵐」というべきか、待ちの姿勢の「大仏商法の末期的症状」と呼ぶべきか…。

ともあれ友人・知人に聞いてみても、遷都1300年の認知度はまだまだ低い。内輪もめしている場合ではないのだ。これから2010年に向け、どのように盛り上がるのか(盛り上がらないのか)、引き続きウオッチしていきたい。
次回をお楽しみに。

※同時進行!平城遷都1300年(3)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/c2199bf01eea69a5f8c1062e99f23904
コメント (5)
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三寒四温

2006年03月13日 | 日々是雑感
今日(3/13)の奈良市は、これまでとはうって変わって寒い一日となった。日中の最低気温は-0.5℃で、平年より2.1℃低かった。雪も舞い、一昨日、陽気に誘われて梅見を楽しんだことが信じられないほどだ。

傘をさして、小走りにお松明(お水取り)に向かう人たちの列も見た。従来、お水取りの期間中に雪が降るのはよくあることなので、こないだまでの陽気が不自然だったということなのだが。

3月前半のこの時期は、シベリア高気圧の寒波が強弱を繰り返し、お天気がくるくると周期的に変わる。このことを「三寒四温」という人がいるが、それは正しくない。

三寒四温とは「冬季、3日間ぐらい寒い日が続き次の4日間ぐらいが暖かく、これがくりかえされること。中国北部・朝鮮などに顕著な現象」(岩波国語辞典 第2版)で、真冬の中国大陸の話なのだ。

ともあれ、しばらくは不安定な天候が続く。明日も昼過ぎまで雪が降りやすいそうだ。雪の舞うのは花粉が舞うよりもマシ、という人も多いだろうが。

※写真は奈良市・猿沢池で、すいすい泳いでいた鴨(2/27撮影)。カメラを向けると、目が合ってしまった。
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梅の競演

2006年03月12日 | 日々是雑感
「梅と桜、どっちが好き?」と聞く性格テストがあるそうだ。さて、あなたはいかがだろうか。

梅と答えた人は人情に厚い。桜と答えた人は薄情なのだそうだ。そのココロは、桜はぱあっと咲いて3日ほどでバラバラに散ってしまう。梅は1輪ずつ順番に咲いていき、最後の1輪が咲くまで待ち続けているから、だとか。

土曜日(3/11)の奈良は、最高気温が18.6℃と、平年を6.4℃も上回るぽかぽか陽気となり、開花が遅れていた梅がどんどん咲き始めた。

新沢千塚古墳群にほど近い橿原市川西町を車で走り抜けているとき、小さな梅林を見つけた(変電所の隣地)。赤、白、ピンクの梅が満開で、竹藪の緑や青空とのコントラストが素晴らしかった。あたり一面に梅の香がたちこめ、気分はすでに春本番だった。
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