tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良まほろばソムリエの会「入会説明会」「合格者祝賀会」を開催!(2024 Topic)

2024年05月26日 | 奈良にこだわる
昨日(5/25)の土曜日、ホテルリガーレ春日野(奈良市法蓮町757-2)で、奈良まほろばソムリエの会は「第17回奈良まほろばソムリエ検定」で、奈良まほろばソムリエに合格された方を対象に、入会説明会・合格者祝賀会を開催しました。





今年のソムリエ合格者はわずか29人(合格率22.7%)という狭き門でした(昨年の合格者は83人、合格率は52.0%)。ご出席者は、説明会に32人(合格者15人、主催者17人)、祝賀会には27人(合格者12人、主催者15人)。



説明会では、各グループ・サークル代表理事などにより、日頃の活動を紹介。祝賀会では、祝杯を傾けるとともに、合格に至るご苦労話などをうかがいました。締めは、松浦副理事長の「大和ハープ」の演奏でした。遠方からのご参加者も多く、合格者の全員が当会にご入会いただけることを、願っています!
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4年ぶりに「誕生祭」「鷽(うそ)替え神事」が復活!菅原天満宮(奈良市菅原東)/毎日新聞「やまとの神さま」第85回

2024年05月25日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまとの神さま」を連載している。今週(2024.5.23)掲載されたのは〈相撲の始祖や道真ら祭る/菅原天満宮(奈良市)〉、執筆されたのは、同会会員で奈良市にお住まいの増田優子さんだった。
※トップ写真は、菅原天満宮の拝殿=奈良市菅原東で

同神社は、日本最古の天満宮とも言われる。コロナ禍を経て6月25日(火)には、4年ぶりに「道真公誕生祭」と「鷽(うそ)替え神事」が行われる。では、以下に全文を紹介する。

相撲の始祖や道真ら祭る/菅原天満宮(奈良市)
菅原天満宮は、奈良市菅原東の阪奈道路近くに鎮座します。平安時代の神社一覧である「延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)」にも記されている古社です。祭神は、菅原家の一系三神です。

祖神とされる天穂日命(あめのほひのみこと)の子孫の野見宿祢(のみのすくね)は、当麻蹶速(たいまのけはや)との力比べでこれに勝ち、相撲の始祖とされます。垂仁(すいにん)天皇の皇后が崩御した際、野見宿祢は殉死の習慣をやめ埴輪(はにわ)を埋めるよう進言した功績で、土師臣(はじのおみ)の姓を賜りました。 

のち土師古人が781(天応元)年、土地の名である「菅原」への改姓を願い出て認められ、そのひ孫が菅原道真です。境内には石造りの臥(ふ)せ牛や梅の木、使い古した筆を供養する筆塚があり、今も多くの人が、試験合格や学徳成就の祈願に訪れます。

6月25日の「道真公誕生祭」「鷽(うそ)替え神事」は、今年は4年ぶりに行われます。鷽替え神事は大宰府で神事の際、多数の蜂が人々を刺そうと襲ってきましたが、鷽が飛んできて蜂を食い尽くし、危機を救ったことに由来します。

参拝者は鷽のお守りを購入します。鷽は嘘(うそ)に通じますので、災いや不吉なことを嘘とし、吉に変えられるよう願いながら、太鼓の音に合わせて「替えましょ、替えましょ」と声をかけ合って、お守りを交換します。(奈良まほろばソムリエの会会員 増田優子)

(住 所)奈良市菅原東1丁目15―1
(祭 神)天穂日命(あめのほひのみこと) 野見宿祢(のみのすくね) 菅原道真
(交 通)近鉄大和西大寺駅から南に徒歩約15分
(拝 観)境内自由
(駐車場) 有(無料)
(電 話)0742・45・3576


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奈良の味 一冊に/『奈良にうまいものあり!』(なららbooks)好評発売中!

2024年05月24日 | 奈良にこだわる
水曜日の奈良新聞(2024.5.22付)暮らし面に、〈そうめん、清酒、柿の葉すしなど「奈良の味」一冊に 奈良の食文化研究会 3冊目の書籍刊行 県の話題集めたコラムも〉という大きな記事が出ていた。

NPO法人「奈良の食文化研究会」は1999年(平成11年)から毎月1回、奈良新聞に「奈良の食」をテーマとした記事を連載されてきた(今のタイトルは「新・大和の食模様」)。これらの内容は、『出会い大和の味』(2007年)、『続・出会い大和の味』(2017年)の2冊にまとめて刊行された(いずれも奈良新聞社刊)。

今回の『奈良にうまいものあり!』(なららbooks)は、四半世紀(25年)にわたる連載の集大成として刊行された、いわば「総集編」である。なお全6編の「コラム」と巻末の「方言集」は、私が書いた。

文字校正や校閲などもお手伝いし、結局、着手から出版まで8ヵ月かかった。一冊で奈良の食べ物を網羅した本は少ないので反響が大きく、おかげさまでよく売れている。この本で、奈良の豊かな食文化をシッカリと学んでいただきたいと願っている。



コメント (2)
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田中利典師の「蔵王供正行/第38日 社長と大僧都、二足のわらじ」

2024年05月23日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、〈蔵王供正行38日目「40,50は洟垂れ小僧」〉(師のブログ 2015.6.7 付)。この日ご参拝された角川博泉さんは、八尾の設備会社の社長さん。還暦を過ぎてから四国の歩き遍路を始められ、4回りを行じられた。
※トップ写真は、吉野水分神社(2024.4.5 撮影)

その後、大峯奥駈修行にも参加されるようになり、〈今年は高野山大学の大学院を卒業され、四度加行・伝法灌頂も終えられて、見事大僧都になられた。法螺の名手でもある〉。今は高野山の僧正さまだとか。世の中にはスゴい人がいらっしゃるものだ。では、全文を抜粋する。

「40,50は洟垂れ小僧」
蔵王供正行38日目(6月7日)。曇り時々晴れ。今日の一日。
5時に起床。
5時40分、第75座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 
9時05分、第76座目蔵王権現供養法修法    於脳天堂
10時、角川さん来山。行見舞いにおいでいただきました。
10時30分、本堂法楽・例時作法     於本堂
12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、法楽勤行             於本堂
参拝者3名。角川さんご夫妻と、同行された宝塚の藤木さん。

****************

「40,50は洟垂れ小僧」
二日ぶりの雨が上がって、朝から鶯が囀ってくれる。気持ちのいい、朝の修法である。鶯に感謝。奥駈でご一緒した角川さんが来山。この人はなかなか凄い。八尾で設備会社の社長をしておられるが、なんと還暦で、四国歩き遍路をはじめられ、今年で4周りを行じられている。

その四国遍路が昂じて、大峯奥駈修行にも参加されるようになる。私が大先達を務めていた頃に金峯山寺の奥駈に来られたのだった。以来のおつきあい…。なんと今年は高野山大学の大学院を卒業され、四度加行・伝法灌頂も終えられて、見事大僧都になられた。法螺の名手でもある。ともかくそのバイタリティーは凄いのだ。

会社経営の、二足のわらじで、そこまで果たされたのはほんとに尊敬に値する人物である。しかも全ての発心が還暦の歳というから、今年還暦を迎えた私には大変な刺激である。

僧侶の世界では「40,50は洟垂れ小僧」という。60になってようやく一人前に扱っていただける世界なのである。やっと一人前になったと思った歳に金峯山寺宗務総長を下りることになったが、まだまだこれからの私を思わなくてはならないだろう。
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売れてます!『奈良にうまいものあり!』/奈良新聞「明風清音」第103回

2024年05月22日 | 明風清音(奈良新聞)
毎月1~2回、奈良新聞「明風清音」欄に寄稿している。先週(2024.5.16)掲載されたのは〈奈良の「食」を一冊に〉、『奈良にうまいものあり!――伝えたい郷土の味100話――』(なららbooks)の紹介である。

おかげさまでこの本は、よく売れているそうで、協力した私としても、とてもうれしく思っている。これまで、こんなにまとまって「奈良の食」を紹介した本はなかったので、そこが歓迎されたのだろう。では、全文を紹介する。



奈良の「食」を一冊に
今年4月、NPO法人「奈良の食文化研究会」は、『奈良にうまいものあり!――伝えたい郷土の味100話――』(なら文化交流機構刊 本体1,500円)を出版した。

同会は1999(平成11)年6月から会員が交代で月1回、本紙に「出会い大和の味」を連載し、はや四半世紀が過ぎた(現在の連載タイトルは「新 大和の食模様」)。



これら過去の連載記事を取捨選択して大きく手を入れ、また新たな書き下ろしを加え、「奈良のうまいもの」の全貌を紹介しているのが本書だ。私も少しお手伝いさせていただいた。以下、内容をかいつまんで紹介する。

▼奈良の食文化研究会とは
本書の帯には〈もう「奈良にうまいものなし」とは言わせない! 奈良の食文化の魅力をたっぷりと紹介〉とあり、並々ならぬ意気込みが感じられる。



同会は1996(平成8)年5月、伝統的な郷土料理などを発掘して、「奈良にうまいものなし」という誤解を払拭することを目的として設立された。

「食」に興味のある人、こだわりのある人、奈良を愛する人が結集。2019(平成31)年2月には、本紙など全国の地方紙と共同通信が主催する「第9回地域再生大賞」で優秀賞を受賞した。



▼奈良の「食情報」を網羅
本書は郷土料理、菓子、食材、加工品、飲料、社寺の食事の6章から成る。文章は簡潔平明で、写真も多く掲載されている。

巻頭グラビアでは、主要な「奈良のうまいもの」がカラー写真で紹介され、巻末には「食のお役立ち情報」として、道の駅や奈良の食を扱うアンテナショップなどが掲載されている。奈良の食情報が網羅された一冊だ。



▼悠久の歴史の中に息づく
奈良は「日本の食文化発祥の地」と言われる。飛鳥・奈良時代に大陸から伝わった食文化に加え、平安遷都後は、主に社寺がその文化を継承・発展させてきた。

渡来した小麦粉製品である索餅(さくべい=麦縄)は、わが国初の粉もんとして、奈良県産手延べそうめんに受け継がれている。県特産の吉野本葛は、今も和菓子や日本料理に欠かせない食材であると同時に、葛根は薬にもなる。



▼はじまりはいつも奈良
本書には奈良県が発祥地とされる食べ物がたくさん紹介されている。牛乳・乳製品、醤(ひしお=しょうゆのルーツ)、豆腐、茶粥・茶飯、柿の葉すし、奈良漬、うどん、清酒、まんじゅうなど数多く、まさに「はじまりはいつも奈良」だ。

また、奈良の地名を冠した食べ物も、たくさん登場する。大和橘(たちばな)、御所柿(ごしょがき)、大和スイカ、大和茶、三輪そうめん、飛鳥鍋、三笠(=まんじゅう)など。



▼コラム6本を書き下ろし
各章に付されたコラムも、充実している。〈谷崎潤一郎の「吉野愛」〉(第1章)では、短編小説『吉野葛』のずくし(熟柿)や、随筆『陰翳(いんえい)礼賛』のサケの柿の葉すしが紹介されている。

〈鮭の脂と塩気とがいい塩梅に飯に滲(し)み込んで、鮭は却(かえ)って生身のように柔らかくなっている具合が何とも云(い)えない〉。

〈かしわのすき焼き〉(第3章)では、牛肉のすき焼き、豚肉のすき焼きに対し、奈良県下では昔から、かしわ(鶏肉)のすき焼きが食べられてきたことを紹介している。

〈精進料理から生まれた「おかず」〉(第6章)では、日常的に食べられているおかず(お惣菜)は、中世に中国から伝わった精進料理(宋の僧院風料理)にそのルーツがあるとする。「味のついただしで煮込む」という画期的な調理技術は、精進料理によって日本にもたらされ、定着したのだそうだ。

「奈良の食」の魅力を凝縮したこの一冊、ぜひお買い求めください。(てつだ・のりお=奈良まほろばソムリエの会専務理事)


コメント (2)
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