エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

会津五桜鑑賞記 (その2) 杉の糸桜

2006-04-26 | 街中散歩
       《薬王寺八重桜》

エドヒガンザクラ系のシダレザクラ。杉村薬師堂(薬王寺)の境内にある。天正年間(1573~1592)に船窪村の農民が宮城郡から移植したものと伝えられており、現在のものは二代目で樹齢は約200年。
  所在地  福島県河沼郡会津坂下町船杉・薬王寺

 古い石段を登ると、正面に阿弥陀如来が安置する本堂が、右手には六地蔵が静かに佇んでいた。本堂左手に古木の枝垂れ桜を中央にして左右に若木2本が白色の花が流れ落ちるように美しく咲いていた。また、六地蔵を守るように咲く八重桜が一段と美しく、お地蔵さんを包む赤い衣とのコントラストが鮮やかだった。
 誰もいない境内、妻と二人でお参りをしながら静かに桜を観賞することができた。

    《美しい薬王寺八重桜》

ここで、思いがけなく可憐なカタクリの群生を見ることができ写真の納めた。 


 杉の糸桜を後にして、広がる春の田園を新鶴方面に向かい「米沢の千歳桜」へ立ち寄った。県指定の天然記念物で幹廻りは10.5mの大木で、種まき桜と呼ばれている。花は濃い桜色でずっと遠くからも咲いているのが分かるように目立った。
 もう20年以上も前になるか、子どもたちが小さい頃家族で千歳桜の花の下でお弁当を広げて桜を見ていたことを思い出した。のどかなあの頃に戻れたらと桜を見上げて感慨深いものがあった。いまは周囲に柵が施され、観光案内板もできてきれいに整備されていた。


     《樹齢700年の千歳桜》