エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

盛夏の庭

2007-08-08 | 自然観察
              【アシグロツユムシに再会】

 昨夜は遅くまで雲の夜空に閃光が走り、雷がとどろいていた。雨の上がった、夏の一日の始まりだ。
 鮮やかな黄色のキクイモモドキの花に、今年もちっちゃなアシグロツユムシの幼虫が止まっていた。いつの年も繰り返す自然の営みを思わされた。アシグロツユムシは緑の身体に黒いまだらがあり、足の関節部分が黒いのですぐに同定できる。雨が降れば花の下で雨宿り、いつも同じ場所で休んでいる。バラの枯れた葉をさかんに食べていた。数日前まで数㎜の黒かった身体が、もう体長1cmくらい、緑色に黒い斑がきれいだ。愛おしい虫だ。
脱皮したばかりだからか、ずいぶん紅い色をしたショウリョウバッタがアジサイの葉の上で休んでいた。
【バラの花の上で】

  

 木槿が次々に咲き出した。白、ピンク、八重とそれぞれに何となく謙虚に美しく咲いている。花はタチアオイによく似ていると思う。サルスベリも真夏の青空をバックに咲き出した。例年より遅い気がするが、ようやくヤブランがきれいに紫の花を付け始めた。雨に濡れたギボウシも趣があるものだ。庭のあちこちにアブラ、ニイニイゼミの抜け殻を見つけた。桑の葉裏にはまだキボシカミキリが長い触角をさかんに動かし活動していた。ヒメウラナミジャノメが日陰をちょんちょんと飛んでいた。

 

 今盛夏、遅かった梅雨明けを取り戻すように連日猛暑である。午後は一転にわかにかきけむり、昨日は雷雨だ。梅干しの天日干しも、午後の天気には気を払いながらだ。

 まだ、秋立つを感じないが、この夏もつかの間に過ぎてしまいそうだ。