goo blog サービス終了のお知らせ 

中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

敷居を高くする釣り業界

2009-02-28 15:09:08 | 渓流&管理釣り場での釣り
 さてさて、明日3月1日は一部を除いた全国各地の主要な河川の渓流釣り場が解禁される。それに合わせてワタシも準備を進めてきたわけだが、ココで色々と気付くことがあった。今回はその辺の話を…。

 昨年は管理釣り場での練習だったので、竿や糸類といった必要不可欠な道具以外の、例えばウェーダーその他の装備類は必要なかった。しかしながら本格渓流に向かうにはそれらの装備は必要なので、オークションや店舗で揃えてきたのだが、ここで「道具類その他が、なかなか揃わない」ということを思い知らされた。

 元々渓流釣りは人口が少ない上に6月に入ると鮎釣りに転向する人も多いので、釣具メーカーからすれば実質3月1日(一部は2月1日)から5月末の3ヶ月間しか需要期がないと思っているようだ。したがって、ロッドの注文も人気モデルであればタイミングを逃すと、翌シーズン直前まで待たないと手に入らない商品もある。

 ウェア類では、ウェーダー(腰上までの長さがある”長靴”)に関してはルアーやフライをヤル人達とも共用できるので在庫がし易いのか、店舗にも揃っており、比較的簡単に手に入るのだが、その上に着る、すそ丈が短くなった「ウェーディング・ジャケット」と呼ばれるアウター・ウェアがほとんど手に入らないのだ。
 ワタシが探したのは入門者のフトコロに優しい価格帯でもある、1万円以下の商品だが、大メーカーや中小メーカーを含めてカタログ・モデルであっても、店舗はもちろんのこと、インターネットで探しても見つけ出すことが困難で、ほとんどの場合、いつまで経っても在庫切れの状態だ。
 超低価格商品と高級なモデルはある程度在庫があるようだが、前者の場合は「安かろう、悪かろう」の言葉が見え隠れするので購入意欲が湧かないし、後者の場合はウターウエアの上着だけで1着2万円近くになり、これにムレ難い透湿タイプ=中級品のウェーダーを合わせて購入すると、この時点で3~4万円もかかってしまう計算になる。これに加えて小物類を収納するベストなんかも必要になってくるので、釣り道具以外の装備にこれだけかかってしまうと、おいそれとは購入できない状況なのだ。

 そんな状況下で探しまくった上着は、ネットを駆使して福井県下の釣具店の半額セール品を見付け出し、通販で何とか手に入れた次第で、2ヶ月近くかかってようやくワタシの装備全てが整ったのである。


 (ネットオークション&店舗で必死で探した道具類で、
            これにウェーダーをプラスすれば完成)


 海を中心にリールを使った釣りの中で展開してきたワタシの釣り歴とは別の、新たな「延べ竿の釣り」を始めるにあたって「知識の蓄積」をしようと、色々な書籍を物色した。その結果、ここでも問題点に突き当たった。
 本屋の雑誌コーナーにある本はある程度の経験者向けに作られているモノがほとんどで、専門書のコーナーにあるモノは昔からよくある、全く聞いたことの無い自称”名人”さんの本や、子供向けの釣り図鑑のレベルを超えていないような本ばかりだなのだ。そして、旧釣りサンデーが廃刊になって以来、初心者から一歩踏み出す者に対して判りやすくキッチリと解説してくれる本がほとんど無いということを思い知らされたのであった。

 釣り人口が減り、更には書籍自体の購入者が減っている状況で発刊するのは難しいことかも知れない。しかし発刊数が減少した一因でもある、インターネットに目を向けても「これはイケル」と思えるようなサイトは、残念ながら今のところ発見できていない。
 こうした目で振り返ってみると磯釣りや船釣りを始め、ほとんどの釣りに関しても同じような状況だ。僅かにあっても、関東圏がメインのモノばかりだ。特にヒドイのは関西地区で、入門後、初心者に近い釣り人の道しるべになる情報が載っている記事を探すのは困難な状況なのだ。
 こんな状態ではサビキ釣りに代表されるお手軽な釣りを卒業し、これから本格的な釣りを始めようと思う人が居ても、何を頼りにすれば良いのか判らないだろう。

 昔ならいつでも教えてくれる店主さんやそこに集まる(お節介だが)説明好きのオジサン達が居た「町の釣具屋さん」があったが、現在ではどんどん姿を消しているし、釣りクラブも減少の一途をたどっている。頼みの綱は個人のツテの中で経験者を探し出してその人と同行することだろうが、個人主義の世の中に育ってきた人達にとっては容易なことでは無いのかも知れない。
 本来なら「ホップ~ステップ~ジャンプ」とステップアップして行くべきところが、ステップの位置でコケている状況に加えて、前述したように中級レベルあたりの道具類が少なく、いきなり高価格になるのなら、お遊び以上の趣味としての釣りが、いつの間にか「敷居の高いもの」に変化し、業界全体で将来を先細りの方向に向かわせているのでは?と感じる今日この頃なのである。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日振島 その2 | トップ | 渓流解禁の日 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

渓流&管理釣り場での釣り」カテゴリの最新記事