■ 20日、有明山神社に濱 猪久馬が制作した随神を見に出かけたが、その時はカーナビの案内に頼った。途中、穂高の新屋地区で覆屋に祀られている道祖神や二十三夜塔、大黒天の石像を見かけたので車を停めて写真を撮った。
3基の道祖神の内、上掲した2基は損耗が進み像が不鮮明で姿形や表情がよく分からなかった。それで左端の道祖神に注目した。
安曇野市穂高新屋の道祖神 撮影日2022.03.20
跪座祝言像。衣冠束帯の男神と十二単の女神、平安貴族風の衣装の双体像。男神が持つ盃が縦になっているのは、水平に持つと盃だということが分かりにくくなるという表現上の理由か、技術的には全く問題なく彫ることができると思うが(*1)。女神は右手で酒器を持ち、左手で男神の衣を掴んでいる。仲睦ましさの表現だろう。正面からだと分かりにくいが横方向から見るとかなり立体的に彫られていることが分かる。像の左側に新屋村中と刻字されている。
*1 過去に載せた記事をチェックしていて長野県山形村の「酒樽」と呼ばれる道祖神(写真下)は男神が盃を水平に持っていることに気がついた。やはり水平だと分かりにくい(過去ログ)。