透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「枕草子」を読む

2024-12-22 | A 読書日記

420
『枕草子』清少納言  角川書店編(角川ソフィア文庫2001年7月25日初版発行、2024年9月20日70版発行)を読み終えた。

春は、曙。やうやう白くなりゆく、山際すこし明かりて、紫立ちたる雲の細くたなびきたる(第1段 上掲書12頁)。

春はあけぼの。やうやうしろくなり行く、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる(岩波文庫の『枕草子』から引用した)。(過去ログ

『枕草子』は複数の出版社の文庫に収録されていて、それぞれ表記が異なるようだ(全て確認したわけではないが)。ぼくはひらがなを多用した岩波文庫の表記が好きだ。きわめて主観的な私の印象だが、清少納言の美的感性をより感じるし、漢字表記だと硬くて、柔らかな印象から遠のくようにように感じるので。

清少納言がカメラを持って、美しいと感じる風景を撮ったらどんな写真になるだろう・・・。ぼくが全く気付かない美を風景に見い出すに違いない。

ただ過ぎに過ぐるもの 帆かけたる舟。人の齢(よはひ)。春、夏、秋、冬。(第245段 209頁)

清少納言はものごとを簡潔に、的確に捉える能力に長けていたことが分かる。平安の才女だな。


大河ドラマ「光る君へ」ではファーストサマーウイカさんが清少納言を演じた。『枕草子』を読んでいて時々、ウイカさんの顔が浮かんだ。



2月末までに読み終えたい本

2024-12-22 | A 読書日記


2月末までに読み終えたい本 Canon IXY650 最初のカット 2024.12.21

 未読本が溜まってしまった。

『日本近代随筆選 1 出会いの時』(岩波文庫2016年):高校の同期生TKさんが印象に残っているという柳田国男の作品「清光館哀史」が収録されている。
『天保悪党伝』藤沢周平(新潮文庫2001年)
『方舟さくら丸』安部公房(新潮社1984年):好きな安部公房作品。一番最後に年越し本として読むことにする。文庫はページがバラけてしまっているので単行本で読むことにする。
『江戸東京の明治維新』横山百合子(岩波新書2018年)
『戦後総理の放言・失言』吉村克己(文春文庫1988年)

『免疫力を強くする』宮坂昌之(講談社ブルーバックス2019年)
『日本狛犬大全』荒 勝俊(さくら舎2024年)
『鋳物』中江秀雄(法政大学出版局2018年):群馬のヤグラーさん紹介本
『イモと日本人』坪井洋文(未来社1979年)
『稲を選んだ日本人』坪井洋文(未来社1979年):こういう本は好き。

『日米戦争と戦後日本』五百旗頭  真(大阪書籍1989年):高校の同級生・IT君の紹介本。
『日本文化の多重構造』佐々木高明(小学館1997年):タイトル買い。