諏訪の蔵 091101撮影
三郷の繭蔵 090211撮影
■ 土蔵は木造で板の表面に耐火被覆として土が塗られていることが分かります。柱と柱の間に厚い板を落とし込み、その表面に堅木や竹のくさびを打ち込みます。上の写真でくさびの跡が規則的に並んでいることが分かります。くさびに縄をかけて土壁に塗り込むことで剥落を防いでいることが下の写真で分かります。二度三度と重ね塗りをするんですね。時間のかかる仕事です。
さてこの先どう書きすすめるか・・・、考えていませんでした。
ガウディのサグラダ・ファミリアは調べてみると着工が1882年で、完成は2256年と予想されています。着工から完成まで約370年!今話題の東京スカイツリーは着工が2008年7月で、完成予定が2011年12月です。たった3年数か月で高さ634(武蔵国に因んだとか)メートルの電波塔を造ってしまうというプロジェクトです。
「大きいことはいいことだ」というチョコレートのテレビCMがむかし流行りましたが、今は「速いことはいいことだ」という風潮ですね。建築も然りです。建設工期の短縮が必ずと言っていいほど課題になります。東京スカイツリーはサグラダ・ファミリアの100分の1の工期です!
上の蔵にはあんこが、じゃなかった、時間がぎっしり詰まっているような気がします。今のインスタントな建築には時間をストックすることなどできそうにありません。
「♪のんびりゆこうよ俺達は」 やはりむかし流行ったCMソングの歌詞のような社会、経済、文化にはもう戻れないでしょうね。