■ 今月24日付朝日新聞に「東電、06年に大津波試算」という見出しの記事が載っていた。
東京電力は福島第1原発に想定を超える津波が来る確率を50年以内に約10%と予測し、06年に国際会議で発表していたと記事は伝えている。また、私が知りたいと思っている津波の高さについては、なぜ5.4メートル(筆者注:福島第1原発5.7メートル、福島第2原発5.4メートルという想定値、第1原発5.7~5.4メートルという想定値もある)と想定したかについて東電は社内で経緯などを整理している段階で今のところ公開できないとしている、と記事の最後にある。
40年も前から稼働していた原発の、津波の想定高さについて、説明できるような資料がいままでなかったとは・・・。
どうやら、想定高さは学術的、技術的な領域だけの理路で導き出してはいなかったようで、一般人には到底理解できないような、そして専門家からは妥当な値だということを認めてもらえるような複雑な論理フローをいまつくっているところなのかもしれない。
貞観地震・津波を考慮する必要性を指摘されたのにもかかわらず、なぜ無視したのか、過去の地震については、なぜ塩屋崎沖地震で代表させることができるのか、その理由をきちんと示してほしい。 分かりやすい資料にまとめて公開することは、国民に対する当然の義務だ。