■ 『江戸東京の路地 身体感覚で探る場の魅力』岡本哲志/学芸出版社 再読。
岡本氏は本書で**路地はハード面の空間をつくりあげるだけでは生まれてこない。そこに住む人たちが育てていける空間でなければ、本物の路地は生まれないことをしっかりと受け止める必要がありそうだ。**(85頁)と指摘している。
**固定した空間をつくってしまうと、後は建物が老いるばかりで、街が成熟しない。老いる美学もあるが、建物だけで街の魅力は語れないように思う。人が街を育ててきたかどうかにかかっている。**(154頁)とも指摘している。
また、**人々が生活する時間のプロセスを経て、場所ごとの空間のアイデンティティを発揮する。この一連の流れを「時間の設計」と呼びたい。**(170頁)とも。
東京都内各地の路地を観察し、分析することで得られた路地、街づくりのあり方を説いている。
なるほど!な論説だった。