透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

今町亘理神社の狛犬

2015-04-19 | C 狛犬


撮影日 150418

■ 松本市内を流れる女鳥羽川の右岸の細い道路沿いにある今町亘理神社(松本市大手)。女鳥羽橋の上から見るとこんな様子。徐々に狛犬観察のスタイルを固めていきたいが、まずは狛犬の棲息環境の全体像を把握することにしたい。

この神社に狛犬がいることに以前から気がついていた。昨日(18日)の早朝、善光寺に出かける前に行ってみた。



鳥居のところから拝殿を見る。なんと狛犬が2対いる! この狛犬たちが守護する御祭神も知っておきたい。

     
いろんな神様を祀っているんだな~

昭和26年(1951年)に両社が合祀されて今町亘理神社となったそうだ。拝殿前の説明板によると、亘理(わたり)は渡りに由来し、女鳥羽川の渡し場の安全を祈願したものだという。そう、かつては女鳥羽川を舟が行き来していたのだ。その様子を撮影した写真を見たことがある。

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さて、まずは手前の狛犬から。台座を見ても建立年が見つからない。でもなんだか古そうな雰囲気。頭のてっぺんが窪んでいる。

右側の獅子 顔の表情にそれ程の恐さは感じない。嵌め込んだような卵型の眼。阿形の口の中が紅い。首の位置に、ケーキを飾るクリームのような形のたてがみがついている。鳥居側に顔を向けないで前を向いている。

前脚は長袖のシャツでも着たかのよう。後ろ脚を折り曲げて蹲踞の姿勢。体は少し痩せ形。






しっぽはすっとまっすぐ伸びている。



左側の狛犬 首周りの意匠が特徴的。



後ろ姿はこんな感じ



狛犬はもともと頭に一角があったのに。その角のところが窪んでいるのはなぜだろう、どのような意図があるのだろう・・・。

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拝殿に近いもう1対の狛犬



右側の獅子は大きな玉を左前脚で押さえている。脚の細部まで表現していない。

玉の表面の様子が獅子とは違う。玉は後年、交換されたのではないか。



しっぽの意匠が1対目とはかなり違う。なるほど、違うんだな~。



左側の狛犬には子どもがいて、前脚で頭を押さえている。この子どもも後年のものではないか。石の表面の様子が親と違う。親の方はなんだか老いた印象。疲れた顔のようにも見える。



なんとも不思議な形のしっぽ。 この狛犬はしっぽに特徴がある、と観た。


火の見櫓もおもしろいが狛犬もなかなかおもしろい。


善光寺御開帳

2015-04-19 | A あれこれ

■ 数えで7年に1度、丑と未の年の春に行われる善光寺の御開帳。前稿の通り、一昨日の夜は遅くまで飲み歩いていたが、昨日(18日)の朝は早起きして、計画通り松本駅06:16発の電車で長野へ。

長野駅から善光寺まで2kmくらいだろうか、歩いて向かう。



8時前の様子。まだそれほど混雑してはいない。顔が写らないようなタイミングで撮る。

    
本堂前に建てられた高さ約10メートルの回向柱。

回向柱の上部に白い「善の綱」が結ばれ、本堂内に入ると五色の糸、さらに金糸となって厨子の前の前立本尊(絶対秘仏の善光寺本尊の分身)右手につながっている。

願いを込めて回向柱に手を当てる。本堂内で前立本尊(中央に阿弥陀如来、両脇に観音菩薩と勢至菩薩)に向かって合掌礼拝する。



信濃美術館で開催中の「いのりのかたち」展を観て戻ってくるとこの混雑! 

善光寺如来さまと結縁させていただいたことに感謝(歳を取ってこういうことをありがたく思うようになった)。


 

善光寺境内に立つ小林一茶の句碑

春風や
牛に引かれて善光寺

開帳に逢ふや
雀も親子連


 前回(2009年)の御開帳→ こちら