透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

線描を活かした淡彩画

2019-05-24 | A あれこれ



 絵を描くことは子どものころから好きだった。

今まで描法について技術的なことを学んだことはなく、全くの自己流で描いてきた(頻繁に描いてきたわけではないが)。先日書店で『風景を描くコツと裏ワザ』野村重存/青春出版社を見つけた。

私は、この本で紹介されている**ためらい線や補助線をたくさん描いて、形にしてく いきなり正しい線を描こうとしないのがコツ**という方法とは真逆の描き方をしている。建物でも何でもペンで一気に描く。一発勝負、修正はできない。描いた後、プロポーションがおかしいとか、線が曲がっているとか、位置関係が不自然ということが分かっても直せない、直さない。

彩色方法について、基本的なテクニックを知っておこうと思って買い求めた本だから、線描については参考にしない。色は重ね塗りをしない。重ね塗りをすると、透明感が損なわれるから。

この本で紹介されている雲や樹木の彩色の方法については参考になる。


14年10月 塩尻市内にて

今年は火の見櫓のある風景を描こう。描けば気がつくことが色々出てきて、うまくなるだろう・・・。


 


円い切手を見て考えたこと

2019-05-24 | D 切手



 恋文(表現が古いか)はメールでもらうより手紙でもらう方が好いと思うが、今の若い人たちはメールなのだろうか。手紙は机の引き出しにそっとしまっておけるけれど、メールはどうする・・・。電子本より、紙の本が好いということを人に説くときにこの話が有効ではないか、円い切手を見て考えた。

先日届いた封書(中身は書類)に円い切手が貼ってあった。円い切手を見るのは初めてではない(過去ログ)。この円い切手に描かれている魚はニッコウイワナだと記されている。魚の尻尾が枠にはみ出しているが、この辺りがデザイナーの「センス」。

スタンプも円で、なかなか好い感じ。 切手の中に入った2本の曲線は水の流れを連想させる。デザイナーはこのことを想定していたのだろうか・・・。想定していた、と私は思う。

何か加わることで更におもしろくなるデザイン、より魅力的になるデザイン。完結的でないデザインの魅力、意義・・・。このような観点から世の建築デザインをチェックしてみよう、と円い切手を見て考えた。建築こそ、自己完結的でないデザインであるべきではないか。


付記:「切手」をカテゴリーに追加した。