透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

赤山禅院 京都ひとり旅(1)

2015-12-26 | A あれこれ

 22、23日の京都ひとり旅。京都駅に午前10時過ぎに着いて、最初に訪ねたのは赤山禅院。地下鉄烏丸線を松ヶ崎駅で降りてタクシーで向かった。

ここは神仏習合の寺院で参道に鳥居もあれば山門もある。また、複数の神仏が混在しているので、この寺院について理解するのは難しい。このことを例えれば、数学の基礎的な問題も解けない状態で、いきなり応用問題に取り組んでしまったようなもの。











拝殿前の石階段を上がると、そこになんとも個性的な構えの狛犬がいた。 蹲踞の姿勢が多い狛犬だが、これは・・・、どのように説明したらいいのだろう。頭を前脚に付けるように下げて、後脚を延ばしている。不審なものに飛びかかる直前の体勢をデフォルメしたかのよう。そう思って見る顔はなんだか怖い。









拝殿の手前に手水舎という神社的設え。左後方に珠数のゲート、還念珠が写っている。境内を順路通り一巡すると最後にこの還念珠をくぐることになる。



旅行から帰って、にわか勉強をして分かったことを書く。前々から知っていたかのように。

赤山禅院は比叡山の麓にあり、延暦寺の塔頭のひとつ。円仁の遺命により弟子の安慧によって888年(仁和4年)に創建された。安平安京、御所の東北に位置し、この方角は表鬼門にあたることからこの寺院は鬼門から入り込む魔物から平安京を護るという重要な役割を担っている。

拝殿の屋根に据えた鬼門を守る猿(上)は右手に御幣、左手にかぐら鈴を持っている。この猿は赤山禅院で最も有名な存在。

本尊の赤山大明神は地蔵菩薩の化身ともいわれ、境内には地蔵堂もある。



拝殿に向かって左側のやや後方にある地蔵堂(上)



拝殿の後方に位置するこの本堂(本殿)の前にも珠数のゲートがあり、手前に正念珠と刻んだ石柱が立っている。赤山禅院では毎年11月23日に珠数供養が行われている。

この本堂に狛犬が居る。いままで見てきた狛犬のほとんどは参道狛犬だったから、本堂前に鎮座する狛犬を間近で見たいと思っていた。



狛犬がいた!  「皇城表鬼門」と大きく書いた木札が柱に掛けられている。



向かって右側の口を開けているほうが獅子で、左側の角があって口を閉じているほうが狛犬。獅子はたてがみが巻き毛で、狛犬は直毛。







弁財天堂



七福神・・・。



金神宮+狛犬



夫婦和合之神 歓喜天



縁結之神 相生社

こうして巡ってくるといろんな神仏が混在していることが分かる。



不動堂 

以上で境内をざっくり一巡したことになる。



こんなものもあった。

日本人の宗教的な寛容さを示す寺院、いや邪悪なものを排除したいという古の人びとの必至の願いが造らせた寺院と捉えるべきだろう・・・。


 


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2 コメント

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出雲構え♪ (のぶさん)
2015-12-26 13:22:24
さすが京都というべきか、
神仏習合の不思議&素敵なスポットですね(^^)

最初の狛犬は出雲構えですね。
自分は出雲の構え型はまだ新潟市で一対見ただけなので、
次上洛する際はぜひこちらのお寺(神社?)も巡ってみたいです。

金神宮前の狛犬はアップ画像はないでしょうか。
なんかちっちゃくて可愛らしい感じですね。
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のぶさんへ (U1)
2015-12-26 18:40:21
コメントありがとうございます。
「出雲構え」 なるほど手元の本にも
これとよく似たスタイルの狛犬が出ています。

この寺院は交通の便があまり良くないところ
にありますが、なかなかおもしろいです。

金神宮前の狛犬はアップも撮りましたが、
小さくて顔が地面に近いせいでしょうか、
口の中に蜘蛛の巣が架かっていたりして
どうもアップする気になりません。

例のカフェで直接お見せします。
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