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■ ふたつの多目的トイレの写真、ちょっとためらいましたが載せました。
①は地方都市の駅のトイレ、②は都内の某美術館のトイレです。便器や手摺などのレイアウトや仕様が似ていますね。ペーパーホルダーや非常呼び出し用ボタンの位置もほぼ同じです。2枚の写真を比べてよく似ているのに驚きました。
多目的トイレのレイアウトや仕様が随分検討されてプロトタイプが既に定着しているのでしょう。使いやすい仕様にはもちろん個人差がありますが最大公約数的にこのような計画になるというわけです。
違いを挙げると①にはオストメイト用の流しがついています。それにベビーチェア。②にはベビーシートが設置してあります。それが鏡に少し写っています。それに床と壁の仕上げが違います。
①は駅のトイレですから汚れやすいのかも知れません。そのことに配慮して水洗いが出来る仕様になっているのでしょう。
このふたつのトイレ、使い勝手上一番の違いを挙げるとすれば、トイレットペーパーのストック位置でしょう。仮に使用者が自分で補充することを考えると①の方が楽でしょう。②の位置だと車椅子利用者にはつらいかも知れません。手が届かないかも知れません。尤も管理上、ときどき様子を見て補充しているのでしょうが。
このようなトイレが設けられていることはバリアフリーという考え方の社会的な浸透を示していると思います。法的な規定があることにも拠るのでしょうが。
いつか都内の某ギャラリーで観た建築展、アメリカの建築家の計画案はこのようなトイレを男女別々に設ける設計になっていました。この国でも男女共用ではなくて別々に設置することが当たり前だと考えられるようになるといいのですが。