今日は帰りがけに、前の仕事を一緒に開発担当していた男に遭遇。
ひょんなことから僕と上手く行かなくなり、わだかまりが生じて
礼儀知らずな彼に失望し、結局は最後までやれなかった仕事。
僕から声をかけたら、びっくりしていた。
そりゃそうでしょう。僕が勝手に出てしまったとは言え
彼にしてみれば最後まで、挨拶も出来ずに3ヶ月も経ってしまったのだから。
「あの装置の方はどうだ?」と訊いたら、ちょっと嬉しそうな顔をして
「そこそこの性能が出るようになってきました」と答えた。
「そりゃ良かった。これで俺も完全に過去の人だな」
と言って、途中の駅まで一緒に帰って来た。
僕は本当に良かったと思ったし、もう過去の事と彼にも言った。
ただ、それでも何処かで何かを期待していた。
でもね、多少の改造や変更はあっただろうけど、誰が何と言おうと
今後、世界に誇るであろうその装置を設計したのは僕。
今の会社の社長も、それだけは評価してくれている。
彼に今の仕事を聞かれて
「また、誰もやらずに来た事にチャレンジさ」と
今までみたいに、一品料理で儲けなんか無くても性能さえ出れば
評価される訳じゃなく、安く良いものを作って
利益を生まなければならない上に、大量に作るから
失敗が出来なくて大変だという事を話した。
まぁ、そんな事を話しても関係ないのだろうけどね。
途中の駅で彼が降りるので「頑張れよ」と言って別れた。
その後で、ちょっと今の自分の姿を考えてみたら、
最後まで「ありがとう」という言葉を期待していた
自分の浅ましさに、何だか凄く寂しい気持ちになった。
ひょんなことから僕と上手く行かなくなり、わだかまりが生じて
礼儀知らずな彼に失望し、結局は最後までやれなかった仕事。
僕から声をかけたら、びっくりしていた。
そりゃそうでしょう。僕が勝手に出てしまったとは言え
彼にしてみれば最後まで、挨拶も出来ずに3ヶ月も経ってしまったのだから。
「あの装置の方はどうだ?」と訊いたら、ちょっと嬉しそうな顔をして
「そこそこの性能が出るようになってきました」と答えた。
「そりゃ良かった。これで俺も完全に過去の人だな」
と言って、途中の駅まで一緒に帰って来た。
僕は本当に良かったと思ったし、もう過去の事と彼にも言った。
ただ、それでも何処かで何かを期待していた。
でもね、多少の改造や変更はあっただろうけど、誰が何と言おうと
今後、世界に誇るであろうその装置を設計したのは僕。
今の会社の社長も、それだけは評価してくれている。
彼に今の仕事を聞かれて
「また、誰もやらずに来た事にチャレンジさ」と
今までみたいに、一品料理で儲けなんか無くても性能さえ出れば
評価される訳じゃなく、安く良いものを作って
利益を生まなければならない上に、大量に作るから
失敗が出来なくて大変だという事を話した。
まぁ、そんな事を話しても関係ないのだろうけどね。
途中の駅で彼が降りるので「頑張れよ」と言って別れた。
その後で、ちょっと今の自分の姿を考えてみたら、
最後まで「ありがとう」という言葉を期待していた
自分の浅ましさに、何だか凄く寂しい気持ちになった。