『やんちゃジジイ・ゆうちゃん』のイカすセカンドライフ

我儘で『やんちゃ』な爺さんの目標は、
周りに笑顔を振りまいて、楽しくセカンドライフを生きる事。

時には、『嘘』も必要

2010年11月20日 | Weblog
今日は、親父の妹の叔母の見舞いに行って来た。
お袋と同様に、癌に侵されていて先が短いと従姉妹から連絡があってのこと。
従姉妹も、お袋の見舞いに来てくれたんだけれど、
みんな揃って「近所まで仕事で来たから」とか、口裏を合わせて
言ってみれば、『嘘』をついているのです。

叔母は僕と20歳違い。叔母というより「○○姉ちゃん」と呼んできた。
親父と年齢が16歳離れている叔母は、親父の両親が若い頃に他界した関係で、
親父が面倒を見て、僕が子供の頃は一つ屋根の下で暮らしていた。
二十代の綺麗なお姉さんが自分の家に来たってイメージかな?

そんな関係で、小学校の頃の僕はよく一緒にお風呂に入ったり
叔母の部屋で遊んだり、一緒の布団に入って寝たりと、
凄く甘えさせてもらっていた。

その後、五年ほど別れて生活したが、叔母は失恋して、睡眠薬中毒になり、
再び親父が引き取って、また暫く一緒に暮らす事になった。
若い頃にモデルをやっていた叔母は、美人でスタイルもよく、
この頃は僕も中学で、叔母を女性として意識していた記憶がある。
と言うか、女性を意識するきっかけを作ったのが叔母だった。

結婚して子供に恵まれたが、今度は旦那が家庭内暴力で娘を虐めるので、
また僕の家に子供を抱えて逃げて来た。その時の子供はまだ2歳。
卒業後、舞台の仕事が無い日は僕が毎日、面倒をみていた。
その子は母親が仕事から帰って来る時間になると、玄関に出て待っていた。
なんだかそれが不憫で、出来るだけ寂しくならないように家族で面倒を見ていた。
そんな事も有って、何かと関わりの深い叔母だった。

そんな叔母が病魔に襲われ、元気なうちに会う為に、
『サッカーの試合で近くまで来たから、ついでに来たよ』
と調子の良い嘘をついて、叔母が変に思わないようにしたと云うわけ。
もちろん、叔母にはお袋も元気を取り戻して来春に生まれる
ひ孫を楽しみにしているって、ここでも『嘘』。
7年前に余命3ヶ月って言われたお袋が、元気に生きて居るのを引き合いに出して
とにかく、『生きるんだって気力が奇跡を呼ぶんだよ』って励ましてきた。

叔母の所からお袋の居る実家へ向かう途中、
子供の頃にお袋と良く出かけた浦和の町や別所沼公園の近くを通過。
東京オリンピックの時に、聖火を見に行った県庁前の道が
子供の頃と同じだったとか、実家に行って、その様子を話してやった。
勿論、ここでも叔母は元気だったと『嘘』をついて、思い出話で盛り上がる。

実家に着いた時に、姉貴が叔母の事は話さない方がいいって言ったんだけど
僕は『嘘』でも、叔母に会いに行ったことは話したかった。
叔母が元気だったという事以外は、『嘘』じゃ無いからね。
叔母の家は広くて見晴らしが良かったとか
2歳だった子と久しぶりに会って、大人になっていた事に驚いたとか
お袋も、姉貴と僕の話に混じって楽しそうだった。

こういう『嘘』は、ありだよね?
騙す『嘘』じゃなく、安心させるための『嘘』。
神様も、こういった場面の『嘘』は許してくれるでしょう。
コメント
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