今日は昼の1時から夕方5時まで、唄の指導と振り付けの確認をやった後、
芝居の稽古をやりました。
唄の指導といえば『魔女・石崎千穂先生』の登場です。
僕が何故、この先生を『魔女』と呼ぶかと言うと、
この先生の指導を受けると、さっきまで唄っていた下手糞な唄が
あっという間に変わってしまうのですよ。
これは、僕らの潜在能力を引き出してくれているのかも知れないけれど、
僕にはどう考えても『魔法』としか思えないほど凄い変化なので、
『きっと劇団のメンバーに'魔法'をかけるからなんだ・・・・』
と信じているのです。
いつものサッカーの例え話で言えば、
今まで一回も得点したことのない選手がどんどんシュートが上手くなって、
試合で点を奪って行くような感じ・・・・
それにはキックの基本から、その前のトラップも出来ないといけない。
一人では全然駄目なのに、コーチが来ると別人になってしまう・・・・
そんな感じです。
一番凄いなぁ・・・・と思うのは、皆に自信を持たせるように少しずつ
唄のレベルを引き上げて行く、その指導方法です。
ある程度、譜面が読めて音楽の経験がある僕でさえ、『魔法』にかかる。
それも、いとも簡単に・・・・・です。
本当は、石崎先生の個人レッスンを受けたいと思っていたんだけれど、
先生に
『どんな歌を唄いたいのか?』と訊かれて、悩んじゃった・・・・。
真面目に考えてみれば、自分のやっている音楽で、
ミュージカルみたいに唄うと、お笑いをやってるようになっちゃうし、
かといってグリークラブや合唱をやっている劇団のおじさんたちのような、
シャウトしていない、気取ったような唄い方は、好きじゃない。
それと、往々にして合唱で唄って来た人は、
唄の立ち上がりが緩くて、後ろの切れが悪い。
いわゆる『レスポンス』の悪い唄い方が多いうえに、大きな集団で唄うため
自分の声を張り上げて他とのバランスを考えない。
ママさんコーラスなどが、綺麗に唄うだけで艶っぽさや色気が無いのと同じで
声楽や歌唱クラブのような、大所帯のコーラスをやってきている
アマチュア声楽家の特徴ですね。
こういう人たちは、譜面どおり唄う事が出来ても個々の表現力に欠ける。
いわゆる、オーケストラで演奏出来るテクニックを持っていても、
ソリストになるテクニックや表現力は無い・・・・・そんな感じに捉えてます。
そう云う人達と、僕は基本的に音楽への取り組み方が違う。
合唱をやって来ても、僕らのような3人でトーンや声質まで意識して、
コーラスをするような音楽は、簡単に出来ないのですよ。
なんちゃって・・・・・ちょっと話が逸れちゃいましたが、
そんな訳でいつものように『魔法』をかけてもらいました。
夕方から2幕の稽古をしたんだけれど、いつも同じところで直しが入る。
皆、好き勝手に芝居をしているのが一因なのだけれど、そのほかに
演出の座長自身が、まだ完全にこうしようと決め切れていないのもある。
そうやって、民主的に芝居を作って行くのも僕らの劇団の特徴かな?
音楽の振付が終わるまで、暫くこんな状態が続きます。