月曜日からNHKの朝の連続ドラマ、いわゆる『朝ドラ』が新しく始まった。
今回は『とと姉ちゃん』という、戦後の話。
この話のヒロインは「暮しの手帖」の創始者である大橋鎮子さんがモデル。
大正生まれの職業婦人で、まさにファッションリーダーのパイオニア。
一昨年、93歳で亡くなるまで暮しの手帖を通して社会に啓発、貢献し続けた人。
この「暮しの手帖」の話、5年前に亡くなった僕の母親なら
大喜びして、この番組を観たことでしょう。
5年前に実家を相続して、建て替えるつもりで居たけれど、
定年後の生活や、子供の意見などを考えてアパートを建てました。
当然ですが、その時に実家を解体するために、半年かけて家財道具を整理しました。
家電製品や家具、ピアノなどは親戚や友人に声をかけて、引き取ってもらい
残ったのは大量に有った、本でした。
実際に本だけで一部屋占拠するほど本がありました。
子供の頃に読んだ『世界文学全集』が50巻、『徳川家康』『山本五十六』
『坂の上の雲』などの日本文学に、北杜夫の『ドクトルマンボウ』や
遠藤周作の『狸里庵先生』の本が殆どあり、阿部公房や清水国男などの
戯曲や星進一などの本、『戦争と平和』等をはじめとする
西洋文学の本も本棚一杯にあったくらい、とにかく本が本棚にぎっしりと並んでいた。
その他に雑誌で『21世紀』『東京人』等の定期的な雑誌も捨てずに取ってあって
その中で圧巻だったのが創刊号からお袋が亡くなるまで、
全巻が揃っていた『暮らしの手帖』だった。
創刊号から12冊ずつだったかなぁ?
表紙に『暮らしの手帖』と書かれた、藍色の布で出来た箱みたいなものに
まとめて保管されていた本が、山のようにあった。
それを処分するのに、かなり迷ったけれど、保管するにしても一部屋必要だし、
取っておいても多分見ることはないだろうと、古物商に引き取ってもらった。
その他にも『のらくろ3等兵』や『水木茂全集』『サトウサンペイ』
『小島功』などの漫画もあって、古物商は嬉しそうに引き取って行ったのを覚えている。
そんな思い出のある『暮らしの手帖』に関するドラマの『とと姉ちゃん』。
初回からなんだか、子供の頃を思い出す雰囲気で楽しみな番組。
それを観ながら
『俺も、歳を取ったんだなぁ・・・・』と感じるのでありました。