やっと週末、いよいよ今週末の稽古が最後の通し稽古になります。
我々の劇団が公演を重ねてきた、青山円形劇場が一昨年の暮れに閉館になり、
昨年の公演から、池袋にある東京芸術劇場に公演の場を変えた。
会場を押さえたのが4月下旬。
芸術劇場は劇団の実績などの審査が厳しくて、誰でも簡単に使えるわけではない。
それ故に審査には、色々と時間がかかる。
会場が正式に決まったのが何時だったかは覚えていないが、例年より
稽古の時間が一か月ほど少ないな・・・・と感じたのでした。
そして正式に会場が決まった後、前回は12月末に台本が配られ、
暮れに台本を読む『本読み』が行われ、稽古が始まった。
年明けに更に『本読み』をやり、立ち稽古は実質4カ月間だった。
今回の公演は同じ時期に会場を押さえられたので、一か月前倒しして
11月に台本が配布され、12月は『本読み』の稽古を何度も繰り返し
年明けから立ち稽古に入った。
僕は正月の間に、台本を何度も読んで立ち稽古の時には、基本的に
台本を手に持たずに立ち稽古が出来るように台詞を覚えた。
手に台本を持っているだけで、目線もしっかりしないうえに、
手足や体を使って表現する芝居が思うように行かないのですよ。
今回は、僕の芝居が公演の良し悪しを決めてしまうような役どころ。
そんなこともあって、この5カ月間は台詞の練習をほぼ毎日やっていた。
車の運転中、風呂の中、洗面所で顔を洗いながら表情を作ってみたり…
こんなことが出来るのは『秘密基地』で独り住まいしているから可能で
自宅に居ると、なかなか声を出して台詞の練習は出来なかった。
そういう意味でも『秘密の基地』なのですね(笑)
本読みから始まって、今週末の通し稽古まで述べ5カ月間。
土日、祝祭日の午後から夜までの時間を殆ど費やし、稽古回数は約40日。
下は20代前半、上は80代と4世代とも言える劇団の『家族』で、
本当に良く頑張って来たと思います。
芸術劇場の中のレストランがあって、去年の公演の前に
その店で食事をした友人から、こんな話を聞きました。
開場前に、劇場に長蛇の列が出来て、それを見たその店のオーナーが
『今日は何があるんだい?こんなの初めてだよ』
と訊いたそうです。うれしい話ですね。
今年も、大勢の皆さんに来て頂いて『元気』を貰って頂けるよう頑張ります。