『やんちゃジジイ・ゆうちゃん』のイカすセカンドライフ

我儘で『やんちゃ』な爺さんの目標は、
周りに笑顔を振りまいて、楽しくセカンドライフを生きる事。

公演後記・『芝居から学ぶこと・その2』

2016年04月28日 | Weblog

劇団で芝居をやりながら学ぶこと。
我々の劇団は上は90歳のおばあちゃんから、下は娘と同世代の22歳まで、
何と年齢差70歳もある、特殊な集団です。

芝居をやるにしても、身体的な差ははっきりと出る。
でも、若い人が懇切丁寧に皆を引っ張ってくれる。
本当に若い人のやる気や、献身的な態度にはいつも頭が下がる。

稽古の準備や、後片付けを黙々とやってもらっている。
もちろん、僕も出来る限り率先して手伝っていますけれどね。
若い人からは会費は徴収していません。
でも彼らはアルバイトをしながら、休みを取ってそういった作業をしてくれている。
むしろ彼らの方が、会費を支払うより代償を払っている気がします。

この集団で僕は『くそガキ』と呼ばれています。
目上の人に向かって、対等な口を利くし、言いたいことも遠慮なく言う。
男性陣のメンバーは、皆さん国立の大学を卒業されているうえに、
一流企業で取締役や社長を歴任された方ばかり。
それでも、僕のような人間をしっかり受け入れる懐の深さがある。

中でも座長に次ぐ、ナンバー2的な存在のT氏は尊敬する人物です。
なにしろ80歳になろうとしているのに、良く食べる。
下手をしなくても、肉やご飯を僕の倍くらい食べる。
『食わんと、長生きできんぞ!』
いつも夕食を同伴させて頂きながら、言われる言葉。

人生の先輩として、色んな話が聞ける。
なんせ、Tさんがお付き合いしている方々は財界のトップクラスの方々。
それでも、僕には一目置いてくれている。
有難いですね。そういう懐の深さが格好いい。
僕が目標としている先輩の一人です。

そのTさん。
僕が若手に『この劇団の人たちは、僕にとって恩人みたいな存在』
と話したことがある。
2年ほど前から職場のストレスで不眠症に陥り、精神科に通っていた時があった。
その途中に劇団の稽古が始まって、そうしたら精神状態が安定してきて、
劇団の公演が終わる頃には精神科のカウンセリングも卒業できた。

芝居の中で別の自分を作る事、他人と関わりながらの半年は大変だったけど
そう云ったコミニュケーションが、心を癒してくれた。
そんな事を若手に話したら
『えぇ…そんな繊細な人には全然見えないけどなぁ…』と言われた(笑)

それを横で聞いていたTさんが
『この人は、皆が思っている以上に繊細なんだよ』とフォローしてくれた。
さらに
『台本をきちんと読み、芝居の内容を咀嚼して稽古に来ているしね…。
 それに凄く気を遣って周りへの気配りをしているんだよ』
そんな風に僕を見て頂いているのが嬉しかったですね。

やっぱり上場企業のトップに立つような人は、きちんと人を見ているんだと思った。
劇団の男性陣は本当に大人の集団です。
その中で僕だけは、ずっと精神的に大人になっていない気がします。

コメント
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