後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「北海道のロマン(9)異国情緒豊かな函館の魅力」

2022年05月17日 | 日記・エッセイ・コラム
北海道へは何度も旅をしました。ある時は魅力的な函館に3泊しました。2012年の6月のことでした。その時に函館とその周辺を丁寧に見て回りました。函館には海産物の豊富な市場があります。ロシア正教の教会があります。トラピスト修道院もあります。ちょっと西に行くと「男爵資料館」があり「千代の山と千代の富士の記念館」があります。
東の方向に行くと大沼公園があり、さらに東に行くと国宝の縄文土器が展示してある白尻町縄文土器展示館があります。
このように函館とその周辺には興味深いところが沢山あるのです。これらの私の撮った旅の写真を順々にお送りしたいと思います。

1番目の写真は函館駅前にある観光名所の海産物の朝市です。前に広い駐車場があって車で行っても便利です。朝市は昼間でも開いていて、観光客で賑わっています。駐車場に一番近いところに「どんぶり横町」というものがあり、客が好きな魚を選んで乗せる海鮮ドンブリの店が沢山あります。

2番目の写真は函館市内にある一番古いロシア正教の教会です。幕末に聖ニコライが函館へロシア正教を伝えたのです。なお近くには美しいカトリック教会もあります。このカトリック教会の祭壇の左右の壁に飾ってある14個の彫刻はイタリアから寄贈されたものです。芸術的で感動的な彫刻群です。

3番目の写真はロシア正教の教会の近くにあるロシア人墓地です。ロシア人墓地には1859年に作られたアスコリド号の航海士のお墓も含めて43人のロシア人が眠っています。墓碑はみな大海に向いています。
はるか遠くの蝦夷の地で死んだロシア人の家族は墓参も出来ません。函館ハリスト正教会の日本人信者が供養を続けているようです。

4番目の写真はフランスのトラピスト修道院です。函館の西、30km程のJR渡島当別駅から奥に入った寒冷な原野にあります。この修道院はローマ法王傘下のカトリック組織の一部で、戒律が厳しい事で有名です。修道士は一生の間、修道院敷地から出ません。早朝から夜まで、祈りと牧畜の労働だけで過ごします。

5番目の写真はトラピスト修道院の裏にある牧場の古い牛舎です。修道院の高い塀に沿って裏の方へ回るとこの写真の古い木造の牛舎が数棟あります。この修道院は1896年、明治29年に津軽海峡を越えてやって来たフランスの厳律シトー派の流れを汲むトラピスト派の数人の修道士が作った修道院です。

6番目の写真は函館の西にある男爵薯の資料館の「男爵資料館」です。皆様がよく食べるジャガイモの多くは男爵イモです。JR当別駅の傍にありおます。
この男爵イモは1908年、明治41年、川田龍吉男爵がアイルランドから持ち込んで日本へ普及させた品種です。川田男爵は日本の造船業を興し、その近代化や北海道の乳牛畜産や農業の近代化を力強く推し進めた偉大な事業家でした。明治時代の殖産興業というものを情熱的に進めた快男子でした。その関連の資料を集めて展示している場所が「男爵資料館」です。

7番目の写真は函館の西にある「千代の山と千代の富士の記念館」です。木古内から峠道に入り山を越えて、再び海岸に出たところの福島町にあります。こんな小さな町から二人も横綱がでたのです。相撲の好きな家内が感激して両手を上げています。

8番目の写真は函館の北にある大沼公園です。生憎の曇り日で、駒ケ岳の美しい姿は見えませんでした。大沼の周囲を根気よく車で一周しました。驚いたことに観光開発されているところはたった一ケ所だけです。大型観光バスの広大な駐車場のある観光船の発着場だけなのです。

9番目の写真は観光開発されていない大沼の美しい岸辺です。雑木林がえんえんと続き、その雑木林の向こうに湖水が透けて見えるのです。大沼の周囲は手つかずの自然林のままなのです。

10番目の写真は函館の東にある白尻町縄文土器展示館に展示してある国宝の縄文時代の土偶です。
白尻町は岩礁の迫った険しい地形の海岸に孤立した町でした。そこに立派な縄文土器の展示館があるのです。衝撃的な展示物は国宝に指定されている中が空洞になっている高さ41・5センチメートルもある大きな土偶です。

さて1万年前から2000年前にかけて北海道には広く縄文土器が存在していたのです。ですから縄文人はアイヌ人の祖先だったという結論になります。
北海道に居た縄文人の子孫のアイヌは本州のようにその後の渡来人と混じらないで純粋にその文化を伝承したのです。その北海道に住んでいた縄文人の子孫を我々はアイヌ人と呼んでいるのです。
本州に居た縄文人は大陸からの渡来人と混血し弥生人になりました。そして現在の日本人の先祖になったのです。

以上、今日は函館とその周辺の旅の写真を順々にお送りしました。北海道への旅をお楽しみ頂けたら嬉しく思います。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)