それははるかに遠い 天空の美術館です。標高は2004mです。
そのはるかな美術館へ行く道順をご案内致します。
まず東京から車で中央高速道をとり、諏訪・茅野出口を出て白樺湖へ登ります。
そこから西へ車山、霧ケ峰、美ケ原の3つの高原が30kmくらいの長さで連なっているのです。西方向にある美ケ原への道は涼しい高原のドライブになります。
なだらかな曲線を描いて自動車道路がゆったりと延びています。 標高2000m位の樹木の無い草原の丘が続くのです。
何度も車の窓を開け、涼風を楽しみながら走ったことを思い出します。
また、この高原は散策道路も多く、草原には可憐な草花が咲いているのです。車で走り抜けるだけではなく、是非2時間くらい散歩し、ベンチに座り、高原の風を楽しむことをお勧め致します。
一番西の端にある美ケ原高原美術館への登り車道は突然険しくなり、慎重に運転しないと危険です。美ケ原は車山や霧ケ峰とことなり急峻な登り、カーブの連続になります。
従って車山・霧ケ峰の散歩と美ケ原高原美術館訪問は切り離して別の日にした方が良いと思います。
一方、美ケ原美術館へは松本から扉峠経由で登るのが最短です。松本駅からバスの便もあります。
とにかく美ケ原美術館に近づくと数々の造形作品 が野外に展示してあるのが見えます。広い駐車場があります。
野外展示場の小道を歩きながら造形作品 を見ます。その造形作品の幾つかの写真を示します。霧のかかった幻想的な午後でした。写真は家内が撮りました。
最後の2枚の写真だけはこの野外美術館のホームページに出ていた写真です。
写真が示すように美ケ原の造形作品は挑戦的な作品が多いのです。その上周囲の景観との組み合わせの仕方が斬新で独創的なのです。展示方法も楽しむことが出来るのです。作品がオーソドックでないだけでなく、展示方法も新鮮な感じを与えています。
世界中の芸術家の作品が説明板とともに並んでいます。
この造形作品群を楽しむため一番重要なことは天気予報を注意深く調べ、寒い日、強風の日、猛暑の日は行かないようにします。最初に訪れた日は風が強く駐車した車がグラグラ揺れるほどでした。家内は転ばされそう!と入場を諦め、私だけ観ることにしました。屋内の展示を見て、一歩野外に出た途端風に飛ばされそうになりすぐ車に戻りました。次回に行った日は霧が流れて来て暗くなり、少し経つとふっと陽が差し、また作品が細かな水滴でぼんやりと見えなくなる。そんな夢の中の中を散歩しているような時間でした。高原の丘一面に遊歩道が広がり世界中の造形芸術家の作品が展示されています。すべて野外で鑑賞するために創られた大きな作品です。
箱根の強羅にある彫刻の森の姉妹美術館です。でも感動のスケールの大きさは美ケ原の方が勝っているかも知れません。
蛇足ながら筆者の体験談を一つ付け加えておきます。造形作品を楽しむためには根気良く数多くの作品を、何度も、何度も観ることと知りました。訓練すると作者の心が、作者の息づかいが感じられます。
今回示したものはほんの一部に過ぎません。全ての作品の写真は美術館のHP、http://www.utsukushi-oam.jp に掲載してあります。
それもお楽しみ頂けたら嬉しく思います。
写真は2008年8月5日に家内が撮影しました。 場所は長野県上田市美ケ原高原美術館です。詳細は、http://www.utsukushi-oam.jp に掲載してあります。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)