春夏秋冬ライフ

四季の変化に向き合い、目の前に起きる様々な出来事を目の丈で追ってみた。

生麦で一杯

2005-12-16 11:48:00 | 野次馬見物

旧東海道の生麦は文久2年(1862)に薩摩の大名行列が西下する際、英国人4人が馬に乗って川崎に向かう途中、この行列に遭遇し、英国人を殺傷する事件が発生する。その報復のため、7隻の英国艦隊による薩英戦争、10満ドルと高額な賠償金の支払いなど、国を揺るがす大きな「生麦事件」になってしまう。
その事件の傷跡は至る所に残され、事件の8月21日には日英の関係者が集まり、盛大な供養が行われるようである。
その旧東海道筋の嵐に巻き込まれた遺跡を見学し、その道筋にキリンビールの工場見学に寄ってみる。写真の通り、その洒落た佇まいの建物と手入れの行き届いた庭はとても、物作りの最前線たる工場とは思えない。
何を今更、工場見学とは?大好きなビールがただで飲めると言う、貧しい発想から、目の前の工場に自然と足が進んでしまった。
寒波が押し寄せ、背中を丸めながらの寒中の時期にビール工場へと向かう暇人は無かろうと思いつつ、案内所の玄関に入る。綺麗なお嬢様に迎えられたが、さすが一人では案内出来ず、他の物好きが来るまで待機するように言われた。果てさてこんな時期に何時現れるかと、思いつつ、数分もたったころ、ニコニコ顔の案内嫦が「お客様が来られました、定時にご案内致します」にほっとさせられる。
醸造、発酵、ビン・管詰めの製品プロセスをガラス越しに見せてくれる。徹底した無人化に省力化の究めを見る様である。
道中の案内嬢に一生懸命メモを取る真面目なご老人に敬虔な眼差しで見守っていたが、途中から質問が出ていたが 、それが段々エスカレートし、説明を遮り、ご自分の自慢話に変わっていく。
案内嬢も流石プロ、笑顔で応じていたが、腹の中は苦渋に満ちているようであった。場所、廻りをわきまえないふるまいに腹も立ったが、説明はもうどうでも良かった。
試飲コーナでまさしく苦いビールでもあったが、割り当て枠のお代わりまで、意地汚く飲み、休む迄もなく其処を出た。構内のレストランにてウインナーセットとパンで改めてもう一杯飲みなおし。(勿論有料)
流石、酔いも廻り、気分は舞い上がりながら、再び旧東海道を西に向かった。

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