打ち上げ花火であるまいが、国威発揚なのか、近隣国を驚かせる、威嚇のミサイルを連発発射した。
その殆どが日本海の一部に集中して着弾したが、果たして、その意図は判らないままになっている。
射程距離1.3KMを持つノドンを例に上げるといったん大圏外に打ち出し、再突入して自然落下後、地上に突入するとマッハ5以上に達すると言われている。
首都圏を含む日本全土が射程内に入り、発射後5分程で着弾してしまうようである。
例え、そのミサイルの発射が捕らえられても、物理的にそのミサイルを着弾前に捕捉することは殆ど不可能に近い。
某旧防衛庁長官曰く、狙われたら最後、防ぎようはない、せいぜい、地下に潜るか、大きな建物の影に隠れるかの極めて無防備に近いものでしか身を護ることも出来ないようである。
某月、某日、掩蔽壕に隠されていた移動車両に載せられた燃料満載のミサイルが突如、白日の元に晒され軍司令部の発射指示を待ち、何時でも発射出来る状態で数人の兵士は待機する。
着弾点の指示を受け、計算された方位が発射台で設定される。
「発射」の合図の元に轟音と点火された燃料の火炎と煙を立てながら、発射台を離れ、天空高く飛び立って行った。
発射してから数分後、日本の目標値に着弾、炸裂と破壊、炎上の海の世界に陥ちいる。
いやあ~こんな事があっては欲しくない、物語である。
北東アジアで起きた火種に声高に唱える制裁論も振り上た拳も、国際協調を得られないまま日本は追い込まれ、騒ぎ過ぎとまで言われる始末。
そこで俄に起きた先制防衛論、「やられる前にやっちまえ」「ノーガードの戦い」なんて暴言もチラチラ、そんな暴挙は許しがたく、何とか平和に収束して欲しい。この間、世界から注目される中、中国から派遣された特別訪朝団も将軍様に会えぬまま説得工作は失敗。韓国の太陽政策を背景に南北朝鮮会談も途中で決裂してしまい、北も益々孤立無縁の状態に自然に追い詰められてしまった。
今正に揺れる不穏なアジアで日本が確かめられている。