「あそこもバリッ!!、ここもバリッ!!、」
2階の屋根に0.07屯のモンスターが徘徊し、破壊の限りを尽くしてしまった。
しかも、瓦の継年劣化も進んでいるようで白く斑文が浮き出て、素材がむき出しに、全面に広がっている。
これがペンキ屋の格好の鴨になり、瓦の葺替えを、勧められた。
出された見積もりに、腰抜かし「え!!そんな金はないよ」
瓦代はそんなものと思ったが、瓦の廃棄物処分だけでン十万もかかり、足場を含め、併せて、気の遠く成る数値にとっても今の身分では、程遠い金額であった。
しかし、このままでは家の中で雨傘と雨だれバケツの世界にと驚かされ、コーテイングと塗装で補修することにした。
大々的な足場とカバーが掛けられ、暫くはテント生活が始まった。
大爆音のコンプレッサーが駆動され、けたたましい音が、静かな住宅地を襲い、高圧洗浄が始まった。
地下足袋にヘルメット、忍者の様な身のこなしで、モンスターに痛み付けられた瓦の補修塗装が始まる。
皮肉なことにテント生活が始まって、今まで続いていた天候が、日を挟んで、雨、雪が降り出した。
文明が進んでも塗装はお天道様が命、塗装の渇きは天候次第、天候が悪ければ作業は休みとなる。
そんな悪天候を挟みながら、忍者さんの奮闘でなんとか工事は終わった。
テント小屋の暗い生活、部屋中に漂った塗装の匂いから、徐々に解放された。
天幕は外され、こんなボロ屋でも屋根と木部など、塗装された部分は塗り固められ、一見して、テケテカに輝いている。
暫くは家の中で雨傘の心配はなくなったようだ。
出費も。。。
わたくしもパソコンが急に臨終いたしまして大いなる出費となりました
泣くに泣けぬ出費です。