◇凍結の世界「平山」
うわあ~寒いと思いながら、世間を憚り、修行僧は未だ薄暗い内に家を出る。
都心から離れた此処、旧南多摩郡部は盆地に近い土地柄、都心より3、4℃位は低く、今朝もマイナス4、5℃ぐらいであった。
外気に直接触れる、顔は痛く、耳が引きちぎれそうである。通常なら体を動かせば、多少温かくなるはずであるが、一向に温まらず、寒さで固まりそうである。こんな寒さに脳味噌も凍結し、眠気も吹っ飛び、ただただ義務感に後ろをおされ、勢いでやっている。
こんな寒さに、平山城址に近く、高台に位置する北斜面は日中でも日が当たるのが遅く、山側から落ちる水滴が完全に氷付いている。
その氷に近づいてみる。氷塊の滴下部分は凍結し、丸みを帯びた先端が鍾乳洞の様な姿に目を奪われ、思わず、パチリと一枚その姿を画像に納める。
こんな極寒の朝、冷気が街中に色々なものが生み出され、そんな出会いに遭遇するのが楽しみである。ポケットサイズのデジカメがポケットに忍ばせ、何時でも気軽に、こんなワンショットを納めることが可能になった。
そんな出会いを求めて、この辺でも一番、見晴らしの良い、平山の住宅地の縁に出る。西側が開け、見通しの聞いた、スポットに大きなカメラに三脚を掲げた先客が、既にベストアングルを探し求めていた。その脇を通り、尾根の一角で多摩の山々の炯眼に見とれ、一枚納める。にょきにょきと立ち出した八王子の高層ビル街を越えて、多摩の山々が迫って見える。
一年を通じて、ガスもかからず、山々がこんな身近に感じさせられるの今が、一番である。
◇浅川に「サギ」の群れ
何時ものように浅川を一番橋付近から上流へ目指す。まるで故郷に帰る鮭かのように遡上し、平山城址付近の滝合い橋から更に八王子の長沼橋を越え、返ってくる。行きは勢いもあるが、帰り1時間を越えると流石に衰えの知らない健脚と自認する足も、寄る年波に勝てずフットワークは乱れ明らかに乱れてくる。
その川原にサギの集団が群れをなしている。単独で淋しげに佇むサギに連隊を避け、ひたすら孤独を愛する生き物と思っていたら、この数の多さに圧倒される。
大凡、数えても80は下るまい。誰が群れの親方か判らないが、川でえさをアサリながらも、1羽が上流に行くと、それを追うように数羽が続き、更に取り残されては残りも後を追う。
こうして、一瞬乱れながらも、川面を統率された"サギ集団"の移動と川面に並行した土手と並走する。
"サギ集団"と言うと巷間、油断も隙も無い研ぎ澄まされたダマシ屋集団と身構えるが、ここの"サギ集団"はのどかな平和集団である。
外気温度はマイナス4.5℃で、外に出ると、凍てつく寒さは半端ではない。顔、耳が寒さで引きちぎれそうで、寒さを越え、痛い。
こんな寒さに、修行僧の外歩きに、何か特別な自然の変化と出会えるのでは期待感を込めて、そっとデジカメを忍ばせて家を出た。こんな感じで気軽に写真に撮れるので、撮りっぱなしの画像ファイルが、整理の付かないままパソコンデイスク上に山積されてしまう。
寒さに身を屈めて、とことこ浅川に出て、一番橋から上流に向かう。
お天道様が未だ上がりきらないうちに家を出たが、川沿いに暫く行くと、丹沢山が朝日を受けて、ご覧のように真っ赤に燃えている。ああ是れは美しいと、ワンショットを納める。団地の給水塔の背後の大室山が出しゃばって、白峰の富士山を邪魔しているのは何時もの通りである。
平山橋の手前の河川敷では大量のサギの群れに遭遇する。余り目立たない黒色のものから白色のものが混在し、水辺で羽を休めている。
近寄って、その姿を確かめる。素人バードウオッチャーは名前が良く判らず、ネットでその姿から確かめたら、ダイサギとゴイサギのようであった。余計なことであるが、サギで検索をかけると詐欺になってしまい、何とも世知辛い世相が、周りを覆い尽くしている。
10羽10色と言う言葉があるのか判らないが、それぞれのさぎが色々な表情を持っている。餌をつくもの、羽根広げ優雅にその姿を見せびらかせるもの、羽ばたき周囲に威嚇するもの、周囲の騒ぎに吾関せずと思考するものなど、群れの世界の営みをウオッチする事も出来た。
尚も川上に向かって西下、歩けども、一向に体は温まらず、北野橋で折り返し、拙宅へ、1時間50分ほどの修行であった。末端への血流が悪く、手がかじかみ、復元するまで暫くは不自由な時間が続く。
うわあ~寒いと思いながら、世間を憚り、修行僧は未だ薄暗い内に家を出る。
都心から離れた此処、旧南多摩郡部は盆地に近い土地柄、都心より3、4℃位は低く、今朝もマイナス4、5℃ぐらいであった。
外気に直接触れる、顔は痛く、耳が引きちぎれそうである。通常なら体を動かせば、多少温かくなるはずであるが、一向に温まらず、寒さで固まりそうである。こんな寒さに脳味噌も凍結し、眠気も吹っ飛び、ただただ義務感に後ろをおされ、勢いでやっている。
こんな寒さに、平山城址に近く、高台に位置する北斜面は日中でも日が当たるのが遅く、山側から落ちる水滴が完全に氷付いている。
その氷に近づいてみる。氷塊の滴下部分は凍結し、丸みを帯びた先端が鍾乳洞の様な姿に目を奪われ、思わず、パチリと一枚その姿を画像に納める。
こんな極寒の朝、冷気が街中に色々なものが生み出され、そんな出会いに遭遇するのが楽しみである。ポケットサイズのデジカメがポケットに忍ばせ、何時でも気軽に、こんなワンショットを納めることが可能になった。
そんな出会いを求めて、この辺でも一番、見晴らしの良い、平山の住宅地の縁に出る。西側が開け、見通しの聞いた、スポットに大きなカメラに三脚を掲げた先客が、既にベストアングルを探し求めていた。その脇を通り、尾根の一角で多摩の山々の炯眼に見とれ、一枚納める。にょきにょきと立ち出した八王子の高層ビル街を越えて、多摩の山々が迫って見える。
一年を通じて、ガスもかからず、山々がこんな身近に感じさせられるの今が、一番である。
◇浅川に「サギ」の群れ
何時ものように浅川を一番橋付近から上流へ目指す。まるで故郷に帰る鮭かのように遡上し、平山城址付近の滝合い橋から更に八王子の長沼橋を越え、返ってくる。行きは勢いもあるが、帰り1時間を越えると流石に衰えの知らない健脚と自認する足も、寄る年波に勝てずフットワークは乱れ明らかに乱れてくる。
その川原にサギの集団が群れをなしている。単独で淋しげに佇むサギに連隊を避け、ひたすら孤独を愛する生き物と思っていたら、この数の多さに圧倒される。
大凡、数えても80は下るまい。誰が群れの親方か判らないが、川でえさをアサリながらも、1羽が上流に行くと、それを追うように数羽が続き、更に取り残されては残りも後を追う。
こうして、一瞬乱れながらも、川面を統率された"サギ集団"の移動と川面に並行した土手と並走する。
"サギ集団"と言うと巷間、油断も隙も無い研ぎ澄まされたダマシ屋集団と身構えるが、ここの"サギ集団"はのどかな平和集団である。
外気温度はマイナス4.5℃で、外に出ると、凍てつく寒さは半端ではない。顔、耳が寒さで引きちぎれそうで、寒さを越え、痛い。
こんな寒さに、修行僧の外歩きに、何か特別な自然の変化と出会えるのでは期待感を込めて、そっとデジカメを忍ばせて家を出た。こんな感じで気軽に写真に撮れるので、撮りっぱなしの画像ファイルが、整理の付かないままパソコンデイスク上に山積されてしまう。
寒さに身を屈めて、とことこ浅川に出て、一番橋から上流に向かう。
お天道様が未だ上がりきらないうちに家を出たが、川沿いに暫く行くと、丹沢山が朝日を受けて、ご覧のように真っ赤に燃えている。ああ是れは美しいと、ワンショットを納める。団地の給水塔の背後の大室山が出しゃばって、白峰の富士山を邪魔しているのは何時もの通りである。
平山橋の手前の河川敷では大量のサギの群れに遭遇する。余り目立たない黒色のものから白色のものが混在し、水辺で羽を休めている。
近寄って、その姿を確かめる。素人バードウオッチャーは名前が良く判らず、ネットでその姿から確かめたら、ダイサギとゴイサギのようであった。余計なことであるが、サギで検索をかけると詐欺になってしまい、何とも世知辛い世相が、周りを覆い尽くしている。
10羽10色と言う言葉があるのか判らないが、それぞれのさぎが色々な表情を持っている。餌をつくもの、羽根広げ優雅にその姿を見せびらかせるもの、羽ばたき周囲に威嚇するもの、周囲の騒ぎに吾関せずと思考するものなど、群れの世界の営みをウオッチする事も出来た。
尚も川上に向かって西下、歩けども、一向に体は温まらず、北野橋で折り返し、拙宅へ、1時間50分ほどの修行であった。末端への血流が悪く、手がかじかみ、復元するまで暫くは不自由な時間が続く。
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