世界遺産登録で観光客250万人と前年より1割増えたと言われる知床は人気の観光スポットである。
知床半島は過去にも訪れているが、何れも知床五湖とウトロと羅臼間の半島の東西で結ぶ知床峠越え程度である。
陸伝いに限られた道、観光地などから、僅かな範囲で知床を覗いただけである。
今回は半島を周回するクルージング船に乗って海から、大自然の風を思い切り体で浴びてダイナミック海旅を楽しみ、神秘な知床の世界を海上から、伺った。
そのクルージングも期間限定で10月を持って閉鎖し、流氷の訪れる1月下旬頃からの流氷クルージングにバトンタッチされる。
チョット時間が経ってしまったが、海から秘境たる半島の世界を覗いた結果をサイトアップしてみた。
写真の通り、乗客全員、まっ黄色のちゃんちゃんこ(ライフジャケット)を着せられ、船の人になる。
20ノットの高速で疾走し、時にはこの飛沫の洗礼を浴びながら、ウトロ港から半島先端の知床岬までを3時間で周回する。
海岸線は大半が高さ100数十mに渡る切り立つ断崖に覆われ、人をも寄せつけぬ要塞が自然とベールに包まれた秘境の世界である事が判る。
中でも知床の創成を物語る火山群と長い間の波の浸食で生れた幾多の奇岩が生れ、犬、象、鷲、蛸メガネ等々ユーモラスな姿で迎えられ楽しましてくれる。
取り分け、ウトロの港にそびえ立つゴジラの姿には見事な成り立ちに驚き圧巻である。
「うわ~熊だ」「どれどれ、何処?」「あの波打ち際に」「見える見える」
熊一点に集中し、船内はどよめきと歓声に沸き返る。
周辺は鮭の豊漁地域でもあり、生れた川に戻る故郷回帰からルシャ湾から川に遡上する鮭が群生する。
その鮭を追ってヒグマが川口に現れ、魚影を追いながら手掴みで捕獲するありのままの自然の成り行き、姿を船上から見ることができる。
そこには全く、人間が介在しない所で、ヒグマ達が自然の中で営む姿に、感動が生れる。
これが列島全土を人里に降りてきて、人を襲撃し、食べ物を食い荒らすあの恐ろしいヒグマなのか自由に振る舞う姿が焼きついている。
世界遺産の表情を以下でアップした。
知床半島クルージング
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