春夏秋冬ライフ

四季の変化に向き合い、目の前に起きる様々な出来事を目の丈で追ってみた。

多摩平団地を節目を向かえた

2005-06-28 11:33:00 | 世の中変わる
◇多摩平の団地も終焉
森に包まれ、豊かな自然の中、戦後の有数な団地の一つとして、光を浴びたが40年以上の経過から、その佇まいも色を失い、歯が抜けたように、住む人も少なくなった。

とうとう歴史ある団地も周囲は高いフェンスが張りめぐらされ、いよいよスクラップ化され、戦後からの馴染みの姿が目の前から姿を消してしまうことになる。
年の経過と既に老い先の運命を決めていたのか、建物全体は黒くしみがわたり、無人化された建屋の庭先は雑草が生い茂り、かっては光り輝いていた建屋とは思えないぐらいに廃屋化された姿がとても無残であった。
建物の荒廃とは無関係に鬱蒼とした樹木は四季を彩り、静かな安らぎの場所として、武蔵野の面影を残す、貴重な場所であった。
フエンスの内側ではどのように生まれ変わるのか判らないが、この抜群の自然環境はせめて維持され、ビルドアップされた姿で再びお目にかかりたいものである。
当地で唯一誇れるもの、この鬱蒼とした自然の緑なのである。

◇ついに破壊の爪が入った

そんな折りも折り、写真に映り出した建物の崩壊シーンが現実の姿として重ね合って見えて来る。
しかし、こちらは長い風月の間、目一杯、役割を果たし、思い出を作り、お役目御免で惜しまれながら、姿を消していくのである。
拙宅に隣接する多摩平団地が戦後復興の嬰児として光を浴び誕生したが、約40年の歳月を経て、この度、幕引きの時期を迎えたのだ。
外装は変色し輝きを失い、所々黒いしみは長い風雪に耐えてきたことを物語るようであるが、建物としての耐用年度、居住空間として、最早時代感覚にそぐわないこともあって、どんどん居住者も減り、過疎化していった。

◇カナダの宣教師ストーン牧師の意志
この間、地域として誇れる樹林地など、抜群の自然環境を背景に居住者・行政・専門家が集まり、居住地の再生プログラムが進められ、徐々にその姿が現れてきた。
一方で多摩平の森はユートピアを作ろうとした、カナダの宣教師ストーン牧師の意志が込められたが、布教活動の最中、洞爺丸事故に巻き込まれてしまう。
作家三浦綾子氏の小説「氷点」の宣教師として登場している。
大きな構造物が目の前に変貌する姿とその縁の話について以下で追ってみた。
変わり行く多摩平の姿


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