575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

案山子          愚足

2007年09月17日 | Weblog
 案山子には古来より三通りあるそうです。
 一番目は、田の神の依代の人形を田畑に立てたり、注連(しめ)を張って鳥獣を脅し害を防ごうとするもの。
 二番目は、襤褸・髪・獣魚肉などを焼き悪臭を嗅がせて(だからカガシ)鳥獣を遠ざけるもの。
三番目に、物音を立てたり、鳥獣を吊るして恐れさせるもの。
 等があったが、現在では一番目の人形を立てて脅すものを案山子(カガシ)と呼んでいるそうです。
 あまり役立ちそうも無い、ユーモラスさが昔から俳人の心を捕らえ離さないと言います。

   水落ちて細脛高きかがしかな        蕪村
   案山子立つれば群雀空にしずまらず     飯田蛇笏
   はるばると潮に流るる案山子かな      吉武月二郎
   出征旗まきつけ案山子立ち腐れ       沢木欣一
   みちのくのつたなきさがの案山子かな    山口青邨
コメント (2)
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