575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

虫の闇って    鳥野

2007年09月25日 | Weblog
9月句会の兼題は「虫」。いろいろな虫の秀句を拝見しました。ところで、日ごろから虫についての疑問が。それは季語の「虫の闇」です。

亀も蚯蚓も鳴くという”なんでもあり”で、それがそれぞれに、深い意味を持つ俳句の境地。素人に不可解で当然ですが、そこを明快にしていただきたくて。

   聞き役の虫もいるはず闇深し  松本小蕾

   虫しげきところもっともくらきところ  上井正司

   東大寺裏なる虫の闇深し  源一朝

   虫の闇分つ一灯ありにけり  稲畑汀子

 とあらば、虫の音は暗い所でこそ、というのでしょうか。

それに比べて、短歌(和歌)の単純なことよ。

   わがために来る秋にしもあらなくに虫の音聞けばまずぞかなしき
    古今集・読み人しらず
コメント (2)
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