575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

植物にもジェンダーが・・・?     鳥野  

2007年12月11日 | Weblog
と、ある歌集に
 ・婿菜はまずく嫁菜はうまし春の野に人間の生活(ひとのたつき)の花ひらきゐる (青井史)
という一首がありました。

あれっ、婿菜というのが実在するのかな、それとも喩。気になって治まらず、これはもう草女さんの出番です。

ありました。白山菊(シラヤマギク)の俗称で、こちらも若葉は食用になるとのこと。

いま実物を見るのは難しく、図鑑によれば、ヨメナは薄紫のすらりと細い花弁をつけて品がよい。
ムコナは背が高く、まばらに白い花をつけて目立たない。

やれやれ、こうして見れば菜っぱのジェンダー。命名した人の機知に感心するばかりです。

そういえば女郎花に男郎花というのもありました。

  ・ 紫を俤にして嫁菜かな  松根東洋城

  ・ 炊き上げてうすき緑や嫁菜飯  杉田久女

  ・ 女郎花の中に休らう峠かな  高浜虚子

  ・ 一様に風来る中の女郎花  高野素十

  ・ 女郎花少しはなれて男郎花  星野立子

  ・ 不退転とは崖に咲くをとこえし  鷹羽狩行
コメント (1)
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