575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

二つの影はとぼとぼと     鳥野

2007年12月25日 | Weblog
荻原教室の先回の題は「砂」。様々の砂が連想されていましたが、目立ったのは”月の砂漠”でした。
子どもの頃に誰もが聞いたあの歌。

なにかしら寂しく、やるせなく、涙ぐみながら、遠い異国の砂漠を行く王子と王女を思い描いていたものです。

それが、実は南房総の御宿海水浴場の浜のことで、砂丘には像が建てられ、「月の砂漠の記念館」もあるのです。
大洋に向かって広々と開けた砂浜に立ってみたいと、途中下車し一泊した御宿で、像と出会った時には驚きました。
そして、一瞬の幻滅。

 おぼろにけぶる月の夜を、対のラクダでとぼとぼと
 砂丘を越えて行きました
 だまって越えて行きました

やっぱり景はアラビア、遥か南の砂漠でなくっては。

  ・ 眼を閉じて月の砂漠に暫し立つ  池内友次郎

コメント (3)
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