辺りはサクラだらけ、というこの時季、外出の帰り道に頂戴してくるものがあります。
それは、老木の幹に吹き出している一房。開いた花に蕾や小さな葉まで添えられて、まるで花簪の美しさです。
愛用していた切り子のグラスに挿せば、なによりの供華。ささやかな毎年の贈り物です。
遅ればせに、それを「胴吹き」ということを知りました。園芸用語、とくに盆栽では姿を整える手法の一つとか。
自然界では、エネルギーを失った木の幹に、よく出るそうですが、その可憐さ。
手の届く高さに「どうぞ、お持ち帰りを」と揺れているようで、うれしい春の景物です。
えっ、「はな盗人」。犯罪ですね。ゴメンナサイ。
・ やはやはと幹噴き出でし櫻かな 加藤国彦
それは、老木の幹に吹き出している一房。開いた花に蕾や小さな葉まで添えられて、まるで花簪の美しさです。
愛用していた切り子のグラスに挿せば、なによりの供華。ささやかな毎年の贈り物です。
遅ればせに、それを「胴吹き」ということを知りました。園芸用語、とくに盆栽では姿を整える手法の一つとか。
自然界では、エネルギーを失った木の幹に、よく出るそうですが、その可憐さ。
手の届く高さに「どうぞ、お持ち帰りを」と揺れているようで、うれしい春の景物です。
えっ、「はな盗人」。犯罪ですね。ゴメンナサイ。
・ やはやはと幹噴き出でし櫻かな 加藤国彦