575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

可憐な胴吹き    鳥野

2008年04月08日 | Weblog
辺りはサクラだらけ、というこの時季、外出の帰り道に頂戴してくるものがあります。
それは、老木の幹に吹き出している一房。開いた花に蕾や小さな葉まで添えられて、まるで花簪の美しさです。

愛用していた切り子のグラスに挿せば、なによりの供華。ささやかな毎年の贈り物です。

遅ればせに、それを「胴吹き」ということを知りました。園芸用語、とくに盆栽では姿を整える手法の一つとか。

自然界では、エネルギーを失った木の幹に、よく出るそうですが、その可憐さ。
手の届く高さに「どうぞ、お持ち帰りを」と揺れているようで、うれしい春の景物です。
えっ、「はな盗人」。犯罪ですね。ゴメンナサイ。

・ やはやはと幹噴き出でし櫻かな  加藤国彦

コメント (2)
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