575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

俳句の中で立ったまま死んだ男         愚足

2008年04月14日 | Weblog
先日中日の俳句月評に鈴木六林男について書かれてあった。
 彼の全句集が出たことを機会に宗田安正氏がその足跡をたどっている。

 十七歳で 蛇を知らぬ青年とゐて風の中 の句が出発点。
 戦中は 水あれば飲み敵あれば射ち戦死せり
 戦後は 全病むと個の立ちつくす天の川
     遠くまで青信号の開戦日
     視つめられ二十世紀の腐りゆく
 老いては
     寺々の山門寺門夏柳
     花ユッカ湖のマタイ伝第五章
 などの日常詠が多くなったと言う。

 「俳句の中で立ったまま死にたい」と言っていたそうだが、そんな一途な彼の
 句集を是非読みたいと思った。
コメント
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