八ヶ岳の南麓、北杜市にあるオオムラサキセンターのことが、気になる季節です。
一生一年のうちの大半を幼虫で過ごし、美しい成虫の姿で生きるのは、たったの2週間たらず。
その姿に遭遇できるチャンスは短いのです。
オオムラサキにしてみれば、いまこそ種の継続の大役を果たす時。より高く、速く、力強く飛翔してメスにアピールしなければなりません。
選択権はメスが持ち、気に入らなければ、羽を閉じて拒否。一度交尾すれば、生殖孔を蝋状の物質で閉じて、丈夫な卵を育てるのに専念します。
こしうしてオオムラは懸命というのに、生息圏の雑木林は減る一方。
そこで北杜市は巨大な網の囲いを設けて、植生を再現。大切に飼育し、繁殖に努力しています。自然の里山に乱舞する日よ早く来い。
オオムラサキは24年間の大議論の末、1956年に「国蝶」に決まりました。でもこのままで、再投票されれば、ギフチョウが当確の声も聞こえます。
日本の固有種で、”春の女神”と言われる可憐な美しさこそ、と。興味深い話です。
・ 磨崖仏おおむらさきを放ちけり 黒田杏子
一生一年のうちの大半を幼虫で過ごし、美しい成虫の姿で生きるのは、たったの2週間たらず。
その姿に遭遇できるチャンスは短いのです。
オオムラサキにしてみれば、いまこそ種の継続の大役を果たす時。より高く、速く、力強く飛翔してメスにアピールしなければなりません。
選択権はメスが持ち、気に入らなければ、羽を閉じて拒否。一度交尾すれば、生殖孔を蝋状の物質で閉じて、丈夫な卵を育てるのに専念します。
こしうしてオオムラは懸命というのに、生息圏の雑木林は減る一方。
そこで北杜市は巨大な網の囲いを設けて、植生を再現。大切に飼育し、繁殖に努力しています。自然の里山に乱舞する日よ早く来い。
オオムラサキは24年間の大議論の末、1956年に「国蝶」に決まりました。でもこのままで、再投票されれば、ギフチョウが当確の声も聞こえます。
日本の固有種で、”春の女神”と言われる可憐な美しさこそ、と。興味深い話です。
・ 磨崖仏おおむらさきを放ちけり 黒田杏子