4月初旬、伊吹山の3合目まで登った。どんな植物に出会うのかとても楽しみであった。入口からセントウソウの群落があり、山は期待を裏切らない。自動車道をのぼる。えんえんと長い道のりであるがいろいろなスミレが咲いていたり、スハマソウが咲いていたりして退屈しない。 もうすぐ3合目というところにオニシバリが花をつけていた。ジンチョウゲ科ンチョウゲ属の落葉小低木で1mに満たない。ミツマタもガンピもジンチョウゲ科である。この仲間は樹皮の繊維が長くて強く製紙原料にされる。オニシバリも同様で人の手で折ることができないほど樹皮がつよい。その強さは鬼でも縛ることができるほどだというのでオニシバリという名前がついた。別名をナツボウズというのは、落葉するのが早くて夏には葉を落としてしまうところからの名前である。1mに満たなくて細い枝のような木を見つけるのは、至難の業。昔の人は本当によく見ていたと思う。たぶん見るだけではなく、如何に生活に役立てるかとという視点で自然に向き合っていたから、観察が鋭いのであろう。
オニシバリの黄色の花に出会えたのはとても幸せであった。3合目で標高は700mちょっとであるが、さまざまな植物にであうことができる。伊吹山は魅力がいっぱいである。
鬼縛る枝にも花の伊吹かな
遅き春花目白押す奥伊吹
長坂に行く春惜しむ伊吹かな
オニシバリの黄色の花に出会えたのはとても幸せであった。3合目で標高は700mちょっとであるが、さまざまな植物にであうことができる。伊吹山は魅力がいっぱいである。
鬼縛る枝にも花の伊吹かな
遅き春花目白押す奥伊吹
長坂に行く春惜しむ伊吹かな