575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「塔」句会の結果です。   

2009年04月26日 | Weblog
4月22日に行われました。
自由題で3句づつ提出、各人が5句選句しました。


散るさくら風のかたちをなぞりつつ(江本)竹内 角谷 松ヶ崎      
淡墨桜や天蓋となり迫りくる(角谷)清水 荒川
一弦に白木蓮の咲きにけり(松田)
花吹雪耀ふ空に昼の月(石田)清水 角谷 江本
いざ花見一弦琴を聴きてより(寺井)小泉 松田
さざ波の廣き水面に残り鴨(清水)松ヶ崎 荒川 中野
一年生精一杯に春背負う(荒川)清水 竹内 大橋 松ヶ崎 石田 松田 江本
太極拳伸ばす手の平春を乗せ(竹内)荒川 江本
残像をみせて花散る草書体(江本)中野
折鶴を孫に習いて城の春(小泉)
古寺のガラス波打つ花の冷(松ヶ崎)大橋 石田 松田 江本
花疲れしたるかに臥し逝きたまふ(松ヶ崎)松田
海上の森岐阜蝶追って見失ふ(竹内)
春月や故郷遥か波の音(小泉)  
褒美とて指揮者が配る菫草(寺井)
チューリップ迷子案内いくたびも(大橋)清水 角谷 寺井
蜥蜴みて蛇みて御油の松並木(大橋)小泉 角谷 寺井 松ヶ崎 中野
行けど行けど別れ難しや花の道(石田)寺井
初燕自由自在に十字斬る(清水)竹内 石田
桜てふ駅過ぎにけり花は葉に(松ヶ崎)小泉 大橋 寺井
竹の子は十二単で生れける(竹内)大橋 荒川
藤浪や城の石垣そそり立つ(小泉) 
花屑を巻きあげ零す水車かな(江本)清水 石田 中野
サクラ散る一直線に走り去る(荒川)
無人駅櫻ダイヤの客あふれ(角谷)竹内 寺井 石田 中野
締まりよき尾錠の光桜道(寺井)小泉
春愁や大仏殿の緋毛氈(清水)
転生のバナナが皮になっている(松田)大橋
花筵英字新聞手にひとり(大橋)小泉 松田 江本
時空越え流るるままに花筏(荒川)
大胆な水のあつまる杏かな(松田)
たゆたひて果ては涅槃か花筏(石田)角谷 松ヶ崎 中野
はなやぎて里人迎ふ老櫻(角谷)

   

朧月散り舞う花は声もなく(中野)
傘たたみ人の行き来や花の雨(中野)
夕焼の城壁はんなり花吹雪(中野)
      
※中野さんの句は手違いで出句されず、選句の対象になりませんでした。

   

中野さんの
傘たたみ人の行き来や花の雨
は好きです。             遅足





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行く春や読みに読みゆく文庫本   朱露

2009年04月26日 | Weblog


    ハードカバーは高いから端から相手にせず。  
    去年藤沢周平今年は帚木蓬生で明け暮れる。
    帚木さんはラジオの声を聴いて飛びついた。
    ハハキギ・ホウセイ。絶対読めませんです。

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古草           愚足

2009年04月26日 | Weblog
 若草・若葉が話題になっているので、歳時記をめくってみた。

 若草の隣に「古草」というのが載っていた。

 独立した季語で、前年の草が枯れる事なく若草の中に混じっているのを言う。

 なんだか、老人には嬉しい季語ではある。

  古草もまたひと雨によみがへり    高浜年尾

  古草や識らぬ木太り識る木失せ    富安風生
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