575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

 石榴のお味は 鳥野

2010年04月06日 | Weblog
行き届かない世情のためか、最近は暗い出来事が次々に伝えられます。

なかでも、悲しいのは、子への虐待。加害者がその親となると、聞くに堪えません。

説話に出てくる鬼子母神さながらの荒みようです。

鬼子母神は、はじめの名を可梨帝母いい、千人の子を産み、そのうえ他人の子を奪って喰い続けました。

釈尊は行いを改めさせようと、彼女の最愛の末子を隠して、悪行を諭し、石榴の実を与えました。

仏に帰依した帝母は、やがて子孫繁栄や安産の神と崇められます。

人肉の味がするという石榴。熟して裂けた実のあの色は、今更に不気味に想われます。

   ・ 子を喰うを改めしとう鬼子母神、石榴の歯列は永久に朱くて

コメント
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