575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

タンポポふわふわ  鳥野

2010年04月27日 | Weblog
4月の定例句会に、・ たんぽぽの絮に追いつく三輪車(晴代)の句が出て好評でした。

やさしく暖かな景が浮かびます。

追いついて、その後は? 幼子の肩に止まったのか、三輪車のハンドルに乗ったのか、
いずこかへ運ばれて、縁があれば命の継承です。

昨年のとある絵画展に、丹念に描かれたタンポポの冠毛の絵が出品されていました。

夫君に逝かれた悲しみに耐えて、完成させた作品という。

「これはわたしの鎮魂歌です」と聞きましたが、この絵からも命の継承への祈願を受け取りました。

春に先駆けて開く鮮烈な黄。花は子供の素朴な遊び相手になり、花が終われば綿穂になって風まかせ。

その自在さ故にあの小花が、だれからも愛されるのでしょう。

 ・ 幽明を往き来する術あるごとく蒲公英の絮ふわふわと飛ぶ

                         鳥野
コメント
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