575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

草臥て宿かる比(ころ)や藤の花  芭蕉

2010年05月05日 | Weblog
貞享4年、尾張から大和への「笈の小文」の
旅の途中で詠んだ句。

この句、「藤がさね」と命名された和菓子に
添えられたパンフレットに。
お店の名は、京都の鶴屋吉信さん。
京のお菓子屋さんには上・下があって、
御所や寺院に菓子を納めるのが「上菓子屋仲間」。
鶴屋吉信は上菓子仲間だったとか。

和菓子には、有名な歌からとった銘がつけられて
味とともに、季節感をも楽しむのが、
風流とされてきました。
ここでは俳句が添えられていました。
俳句を楽しむ私にはウレシイお菓子屋さんです。

このお店では、職人さんが目の前で
注文した菓子をつくってくれるコーナーもあり、
修学旅行の生徒さんたちがタクシーの運転手さんに
連れられて来ていました。

この日は粟ぜんざいをいただきました。
次回は目の前でお菓子をつくってもらおうと
思っています。
                    遅足
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鳥どもを蹴散らし枇杷をもいで喰う  朱露

2010年05月05日 | Weblog


       六十五年前の夏戦争が終わって母が言う。
       敵が来たら私が子供を殺す積りだったよ。
       俺は逃げるから殺されないよ、と笑った。
       母は真顔で「寝入るのを待つよ」と言う。

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薫風や渥美を走りシャッター街      朱露

2010年05月05日 | Weblog


       数年ぶりに伊良湖方面へ259を走った。
       場所は言わないが両側軒並み閉店の暗さ。
       昔買ったり食ったり飲んだりした商店街。
       「とんでもないこと」になっている日本。

   
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