575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

三次元すれすれの蜘蛛俺四次元    朱露

2010年05月18日 | Weblog

      蜘蛛を見た目は二次元だが俺は違う。 
      生まれ落ちた途端の三次元的構造だ。
      而も伊達に歳は取らぬ四次元の常連。
      蜘蛛を眼の下に力んでも仕方ないが。

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5月句会の投句が集まりました。  遅足

2010年05月18日 | Weblog
力作がそろいました。


題詠『五月晴』

①為政者がやる気なくして五月晴
②”しび”跳ねて天空届く五月晴れ
③引っ越しの案内届く五月晴れ
④いつもより手を高く振る五月晴
⑤笹舟を放つ小川の五月晴
⑥竿竹に水玉ならび五月晴
⑦五月晴むかし子爵の白亜館
⑧五月晴一気にとれぬ豆の筋
⑨ぶなの葉のしずくに映る五月晴れ
⑩生き方にツッコミいれる五月晴れ
⑪五月晴れ 噴水の跳ね 恋始め
⑫五月晴れ和太鼓を打つ細き指

 
自由題  

①路地の奥汐の香のぼり夏来る
②さかな跳ね緑震えて風を生む
③新緑のベンチで手作りマドレーヌ
④藤はらり初祖を寄る辺(よるべ)と団蔵碑
⑤山濡れて虹消えるまでもの言わず
⑥薫風やチョークを好きな子に当てて
⑦寝返りの夜具の軽さや夏に入る
⑧花筏漕ぎゆく先の闇の色
⑨五月晴太緒(ふとお)の下駄をつつかけて
⑩百歳の英単語帳緑さす
⑪幼子の寝息やわらか 柿若葉
⑫母の日の妻は生き生き子ら来たり

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荻原教室近況報告 ⑪   鳥野

2010年05月18日 | Weblog
ご無沙汰しました。荻原教室の報告です
教室は4月から、新入生を迎え、なごやかに前進中。
受講生に年齢の差があり、感性や表現もそれぞれで、お互いにいい勉強をしています。

先生はほんとうに懇切丁寧、分け隔てなく指導を続けられます。

提出歌の一首ごとを尊重しながら、助詞ひとつを変えたり、語順に手を入れたりで、
その歌の景が立ち上がります。

ほんとうに鮮やかな添削。わたしの拙作も幾度か、救済していただきました。
出題は最近、地下鉄の駅名の一字から、というのが微笑ましい。

 「栄」
  ・ 栄える地区を栄と呼んでゐたことのなごりのやうなひかりの栄

 「久」
  ・ 春を感じてゐるのか欅のよく揺れて久屋大通が笑う午後

 「伏」
  ・ 伏せてあることが次第にふえてゆく冬のつづきを春とは呼ぶが
  
 「場」
  ・ 約束の場所には選ばれさうにないビルの谿間で春を見てゐる

 「種」
  ・ 花の種やゼムクリップや五円玉がなぜか下駄箱の隅に置かれて

 「役」
  ・ 夫の義務とは夫の役をそこそこに演じることだと椿がわらう

 
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