575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

5月句会の結果です。    遅足

2010年05月20日 | Weblog
五月晴という宿題を天が嫌ってか?
雨の中の句会、8人の出席でした。

題詠『五月晴』

①為政者がやる気なくして五月晴(朱露)能登・遅足・麗子・立雄・愚足
②”しび”跳ねて天空届く五月晴れ(結宇)童子・能登・晴代・麗子・立雄
③引っ越しの案内届く五月晴れ(麗子)鳥野・遅足・亜子・狗子
④いつもより手を高く振る五月晴(静荷)鳥野・結宇・亜子・郁子・麗子
⑤笹舟を放つ小川の五月晴(亜子)静荷
⑥竿竹に水玉ならび五月晴(立雄)童子・晴代・静荷・狗子
⑦五月晴むかし子爵の白亜館(遅足)鳥野・朱露・郁子・狗子
⑧五月晴一気にとれぬ豆の筋(晴代)能登・遅足・静荷・郁子・愚足
⑨ぶなの葉のしずくに映る五月晴れ(能登)結宇・亜子・立雄
⑩生き方にツッコミいれる五月晴れ(郁子)朱露
⑪五月晴れ 噴水の跳ね 恋始め(愚足)結宇
⑫五月晴れ和太鼓を打つ細き指(狗子)朱露・晴代・愚足

 
自由題  

①路地の奥汐の香のぼり夏来る(能登)
②さかな跳ね緑震えて風を生む(郁子)
③新緑のベンチで手作りマドレーヌ(麗子)晴代・狗子
④藤はらり初祖を寄る辺(ヨルベ)と団蔵碑(結宇)遅足
⑤山濡れて虹消えるまでもの言わず(朱露)結宇・亜子・郁子・愚足
⑥薫風やチョークを好きな子に当てて(遅足)童子・能登・朱露・晴代・郁子・立雄
⑦寝返りの夜具の軽さや夏に入る(晴代)童子・能登・鳥野・朱露・静荷・亜子・麗子・狗子・愚足
⑧花筏漕ぎゆく先の闇の色(亜子)朱露・狗子
⑨五月晴太緒(ふとお)の下駄をつつかけて(静荷)鳥野・遅足・結宇・亜子
⑩百歳の英単語帳緑さす(狗子)能登・鳥野・遅足・晴代・静荷・麗子・立雄
⑪幼子の寝息やわらか 柿若葉(愚足)結宇・静荷・麗子・立雄
⑫母の日の妻は生き生き子ら来たり(立雄)童子・郁子・愚足

   

次回は6月16日(水)午後6時 安田屋。

宿題は「青葉時雨(あおばしぐれ)」「青時雨(あおしぐれ)」です。

雨があがり、青葉の木々にたまった雨粒が、ぽたぽたと落ちる様子を
青時雨というそうです。

私のもっている歳時記にも、辞書にも、載っていませんが
一応、認知されたコトバです。

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五月句会    麗

2010年05月20日 | Weblog
兼題は「五月晴れ」でしたがお天気は「五月闇」となってしまった
昨日の句会。
五月晴れの清々しさや明るさを描いた句や
五月晴れの大らかさと対比する日常のささやかな行為を詠んだ句に
票が集まりました。

そんな中注目すべき俳句は

「五月晴むかし子爵の白亜館」

このところどなたかの俳号を読み込んで下さる遅足さんですが
今回は亜子さんでした。が、誰も気づかず。。。
ご本人もびっくりされていました。
「むかし子爵」というフレーズにやられてしまった感じです。

そして自由題の遅足さんの句。

「薫風やチョークを好きな子に当てて」

少年時代の淡い恋を詠んだ句かと思いきや
チョークのことを「白亜」ということから
これまた亜子さんに捧げる俳句だったのです。

これはひょっとするとひょっとする。。。
なんて無粋なことを言ってはいけません。(笑)

ご本人はもちろん誰も気づかないところに俳句としての完成形を見た気がしました。

来月の句会もますます楽しみになりました。
ちなみにお題は「青時雨」あるいは「青葉時雨」。初めての季語ですね。

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