575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

読み手の想像力をどう活性化させるのか?   遅足

2011年04月24日 | Weblog
週間ブックレビューで、東直子さんの歌集が紹介されていました。
歌集が取り上げられるのは珍しいことです。

出演者の一人で、歌集を読んだことのない人が、
面白いことを言っていました。

「自分が読んだのとは、まったく違う意図で書かれている歌もある。
でも、それでも良いんだ。歌は誤解、誤読が許されるジャンルなんだ」と。

歌よりも、俳句はさらに短く17文字しかない。思いを充分、伝えることは出来ない。
読み手の想像力を、どう働かせるのか?
読み手が持っている記憶などを刺激、理想のイメージを呼び起こすのか。
そこが勝負。

そう指摘されると、この句が名句と言われる理由が分かるような気もします。

   滝の上に水現れて落ちにけり  後藤夜半

最初、読んだ時は、アタリマエじゃない。
どこが名句なの?と思いましたが・・・
(この句のスゴイところは、滝の上に、と言ったところ。脱帽!)

一方、思いが多すぎて、コトバに無理をさせるのも良くないそうです。
たとえばキーワードとなるコトバが多すぎると、
読者は、いろいろ考えるほうに気を使ってしまます。
その結果、想像力の翼が羽ばたくのをやめてしまいます。

さらに気をつけないといけないのは、気の利いた表現。
これも、場合によって、読み手の想像力を妨げてしまうこともありそうです。

俳句ってムツカシイのだ!

コメント
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