575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

朧物語    麗

2011年04月21日 | Weblog
昨日の「朧句会」は、会場のお隣の工事で建物が揺れ続け
お部屋を変更してもらうというハプニング。
騒音で頭もおぼろ?でもたくさんの物語が見え隠れした
ちょっとミステリアスな句会でしたね。

朧というはっきりしない様が、頼りなさとともに心模様の乱れや、
ふとした瞬間の時空間の移動を思わせ
どの俳句からも短編の小説が生まれる気配を感じました。
そういう意味ではトップ賞の値遇さんの

  朧夜や時計鳴り出す骨董屋

はまさに映画のワンシーンのようで古めかしい柱時計の映像まで浮かびます。

以前「マジックアワー」という三谷幸喜さんの映画を見ました。
夕暮れ時の一番美しい
一瞬を待つ映画関係者のシーンを思い出したのは
 
能登さんの

  なにものか我が身に入りぬ夕おぼろ

女性陣の胸の中に何かが入りました。私が小説かなら傑作が生まれそうな朧俳句でした。
来月はどんな夏物語が生まれるか楽しみです。


追伸

番外の句は値遇さんの名前を読み込んだお祝いの句だったのですが
震災で離ればなれなった人が再会できたと詠んで下さった方がいてこれまた嬉しい誤算でした。

コメント
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