575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

4月句会の投句が集まりました。   遅足

2011年04月18日 | Weblog
原発事故も、まだまだ予断を許しません。
先が見通せない4月となってしまいました。
4月句会の投句が集まりました。


題詠「朧」

①無駄もまた潤いになる朧かな
②黙阿弥の科白つぶやく朧かな
③くしゃみした途端この世は朧にて
④古の都はおぼろ東大寺
⑤点眼の指定まらぬ朧かな
⑥おぼろ夜や乱れ心地のしきりなる
⑦道々にぼんぼり灯る朧かな
⑧朧月みんな恋愛依存症
⑨木霊寄りておぼろおぼろの山の肌
⑩朧夜や時計鳴り出す骨董屋
⑪話尽き松葉おぼろに数ふかな
⑫なにものか我が身に入りぬ夕おぼろ

 
自由題
 
①落日の影包み込む春の海
②君にあう前の若葉にあいにゆく
③春灯おのが胸にも詩ごころ
④余震なほ揺れる映像春寒し
⑤木蓮の落ちて継がれる蕊の望
⑥黒髪に散る花のあり十五歳
⑦藤棚に閑人の打つタイプ音
⑧桃咲くや丘ゆるやかに韓の墓
⑨花びらのシャワーを浴びて桜道
⑩春休み五十娘の小言聴く
⑪一つだけポツンと残る桜餅
⑫蘖やうつろの幹の保護樹木
 
番外
喜びの値千金めぐり遇い(麗子)

青葉風は、色を濃くして薄くして吹いています。
さて、句会の風は、どの句に好意的に吹くのでしょうか?




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型に負ける      遅足

2011年04月18日 | Weblog
短歌の本を読んでいたら、
定型に従って歌を詠んでいくうちに
類想歌をつくってしまうようになる。
これを、型にまける、という、とありました。

俳句の場合も同じだなあ、いや短歌よりも
型に負ける可能性は高いんじゃないでしょうか。
17文字しかない俳句のほうが
より型につかまってしまうかもしれない。

作り始めた時は、普段のコトバを、どう575という
短い型のなかに閉じ込めようかと悪戦苦闘。
その微妙なアンバランスが緊張した表現に
繋がる可能性もある。

しかし、さらに作り続けて、すんなりと型に
嵌めることが出来るようになると、
今度は、型にはめて良し、と思ってしまう。
ここが落とし穴。

出来るのは類想句ばかり・・・
さらに季語という魔力を持つコトバに捕まってしまうと、
なかなか逃げ出せない。

ここから、本当の俳句の楽しみが始まる、と
考えてガンバッテみよう。

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