575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

憂い引き摺って、球春   鳥野

2011年04月19日 | Weblog
重い心を引きずって、気分の晴れない日々です。
そんな中、遅ればせながら、プロ野球が開幕しました。
いよいよ球春です。
スポーツはやっぱり爽やか。その話題だけでも、いっとき憂さを忘れさせてくれます。

正岡子規は、俳句や短歌の界の大御所、そしてまた、野球でもその功績の大きさは、よく知られています。

アメリカ由来のベースボールを「野球」としたのも正岡子規、そのほか多くの用語の日本語訳は、そのまま今も使われています。

その足跡を顕彰して、2002年には「野球殿堂入り」を果たしました。

わくわくするような秀句や秀歌も、多く作られています。

 ・ まり投げて見たき広場や春の草

 ・ 今やかの三つのベースに人満ちてそろぞに胸の打ち騒ぐなり

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スズメノカタビラ               草女

2011年04月19日 | Weblog

3月の下旬ってこんなに寒かったかしら? 大震災のニュースだけでも参っているの
に、原発が治まらず水道水や野菜が汚染されているというニュースにテレビをつけた
くない毎日、体も心も寒い。けれど、庭の様子を見ると確実に春が近づいて来ている
のがわかる。抜かなくてはいけない草が生え始めている。その中の一つにスズメノカ
タビ ラがある。イネ科の植物は見分けるのに苦労するものが多いが、このスズメノカビラはすぐわかる。何と言っての小さく、草丈が5~25cmであり、芽生えと同時
に花が咲き実を付ける。今どき花や実を付けているのスズメノカタビラだけだ。これが
11月まで続くから、抜いても抜いても生えてくる。

 小さい草には小ささを強調するためにスズメを冠することがある。例えばスズメノ
ヤリ、スズメノエンドウ、スズメウリ等など結構多い。スズメノカタビラは小さい草
だからスズメ、穂先に着物の合わせ目に見える部分があり、これをスズメの帷子に見立
てたもの。帷子は一重の衣服を指すが、仏式で葬る時死者に着せる着物、経帷子をい
うともある。この大震災でどの位の帷子がいるのだろう。胸が痛む。

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