575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

舟を編む   麗

2012年07月05日 | Weblog
2012年の本屋大賞に選ばれた三浦しをんの「舟を編む」を読みました。
少ない予算と人材で新しい辞書「大渡海」を作る心温まる物語。
辞書を作り上げる情熱と愛情が伝わってくる一冊です。ラストはホロリとしてしまいました。
言葉という大海原を渡っていく舟を編むような地道な作業をかいま見る事ができました。

「記憶は言葉だ」という一文が心に残りました。言語化することの重要性。もちろん視覚や聴覚から思い出されるものもあるでしょうがそれをあえて言語化してみる。
俳句の基本はまさに有形無形のものを言語化する作業。
ある意味、舟を編んでいるのかもしれませんね。

        五七五言葉の海を渡りけり   麗
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梅仕事終えて今年も夏至となり     麗子

2012年07月05日 | Weblog
梅酒か、或いは梅干か、毎年恒例の収穫の喜び、と鳥野さん。

  梅を干す真昼小さな母の音   飯田龍太

昔は多くの家庭で梅干を作っていました。
今でも梅干つくりを楽しむ人は多いようです。
我が家でも母が梅干をつくっていました。
母から娘へと受け継がれる技と味。我が家の味の一つですね。
昼が長いので、仕事は捗ります。作業が一段落するともう夏至です。
生活の一齣を捉えた一句。

今年は梅の出来が悪く、ちょっと高値だったとか。
我が家の梅の木から採れた実は、ほんの数えるほど。
貴重な梅酒になっています。       

                   遅足
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