575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

夏浅し棋譜を崩してまた並べ    朱露

2012年07月23日 | Weblog
     棋譜はキフで囲碁や将棋の手順記録。
     丹念に辿ると一日潰れることもある。
     定年とは言えもったいない時間潰し。
     黙れ! 碁の別名は「手談」と言う。

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蝉鳴いて働く者は全て出る    朱露

2012年07月23日 | Weblog
   朝九時と決めたように蝉が鳴き出す。
   勤める人も蝉と関係なくその頃出る。
   私はここ二十数年働いたことがない。
   蝉と勤め人のことを偲んでは見たが。


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午後28時の人と隣り合い電車に揺られている午前4時     亜にま

2012年07月23日 | Weblog
穂村弘さんの「短歌ください」を読んでいたら、この歌に出会いました。
作者は、亜にまさん、20歳の女性。  

25時とか、26時という表現が登場したのは、何時ごろからだろうか?
ラジオに続き、テレビの深夜放送が当たり前になっていった頃、
放送の進行表に、25時、26時という表記が現れたように思います。

テレビの現場で働いていた頃、収録が終わって帰宅するのが
午前1時だったり2時だったり。
地下鉄やバスはもう動いていなかったので、帰宅はタクシー。
タクシー伝票に25時と書いたことを思い出しました。
家族は、もう寝ていました。

この歌、大東京ならではの歌と思いました。
しかし28時の人も4時の人も、健康には良いとは言えないでしょうね。
いのちを削るようにして毎日を生きている哀しさ。

この歌集には20代、30代の若い人が多く歌が新鮮です。
その理由のひとつは、歌が予定調和に陥っていないからかな。
高齢になればなるほど、歌が予定調和に陥っていくような気も・・・。

  わが父の命終の息をともないし風の使いを窓辺に見送る  遅足



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