第一句集の冒頭の句です。
作者の俳句宣言のような句と言っても良いでしょうか。
でも、なんなんだ!この句は・・・
摂津さんの句はほとんどが分かりません。
たまに句集を広げるのですが、ホトンドがチンプンカンプン。
どう読んだら良いのか?参考書を見つけました。
12の現代俳人論(下)のなかの仁平勝さんの摂津幸彦論。
ヒント①
摂津俳句は写生ではなく「言葉から出発」。
この句、まず、分からないのが一月許可。
古文書のなかに「○○月許可」というフレーズがあるそうです。
このフレーズに触発されて出来た句。
一月許可のほとけ、とは、一月の埋葬許可のでたほとけ(死者)の意。
ヒント②
少年時代の原風景。
紙飛行機は、子供のころに良く遊んだ心の原風景のひとつ。
かくして、一月に埋葬許可のおりた死者を乗せて、
紙飛行機が飛んでいく、という幻想の一句が誕生、という解説です。
なるほど。
難解な句のなかでも、ほんの少々はなんとか理解できる句も。
そうしたなかでも、私の好きな句。
鬼あざみ鬼のみ風に吹かれをり
この鬼は鬼あざみから抜け出たもの。
この鬼はかくれんぼの鬼であり、鬼になった子が原っぱで一人
風にふかれているという句。これなら分かりやすい。
こうした作り方は成功より失敗が多い。仁平さんが失敗の例とした句。
愛ちゃんはお嫁に辺り鵙日和
これは「愛ちゃんはお嫁に」という、流行した歌謡曲の一節を
面白く感じて使ったが、成功しているとは思えないとのこと。同感です。
ヒント③
語呂合わせ。
蛇口にて水束ねらる寂光土
蛇口によって束ねられた水から寂光土へと飛躍している。
この飛躍を支えているのが「じゃ」という語呂合わせ。
これは良い句だと思います。
遅足
作者の俳句宣言のような句と言っても良いでしょうか。
でも、なんなんだ!この句は・・・
摂津さんの句はほとんどが分かりません。
たまに句集を広げるのですが、ホトンドがチンプンカンプン。
どう読んだら良いのか?参考書を見つけました。
12の現代俳人論(下)のなかの仁平勝さんの摂津幸彦論。
ヒント①
摂津俳句は写生ではなく「言葉から出発」。
この句、まず、分からないのが一月許可。
古文書のなかに「○○月許可」というフレーズがあるそうです。
このフレーズに触発されて出来た句。
一月許可のほとけ、とは、一月の埋葬許可のでたほとけ(死者)の意。
ヒント②
少年時代の原風景。
紙飛行機は、子供のころに良く遊んだ心の原風景のひとつ。
かくして、一月に埋葬許可のおりた死者を乗せて、
紙飛行機が飛んでいく、という幻想の一句が誕生、という解説です。
なるほど。
難解な句のなかでも、ほんの少々はなんとか理解できる句も。
そうしたなかでも、私の好きな句。
鬼あざみ鬼のみ風に吹かれをり
この鬼は鬼あざみから抜け出たもの。
この鬼はかくれんぼの鬼であり、鬼になった子が原っぱで一人
風にふかれているという句。これなら分かりやすい。
こうした作り方は成功より失敗が多い。仁平さんが失敗の例とした句。
愛ちゃんはお嫁に辺り鵙日和
これは「愛ちゃんはお嫁に」という、流行した歌謡曲の一節を
面白く感じて使ったが、成功しているとは思えないとのこと。同感です。
ヒント③
語呂合わせ。
蛇口にて水束ねらる寂光土
蛇口によって束ねられた水から寂光土へと飛躍している。
この飛躍を支えているのが「じゃ」という語呂合わせ。
これは良い句だと思います。
遅足